駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

太宰治の「人間失格」読みました。

文学作品にはあまり馴染みのない私ですので、
何も語れませんが、思いつくまま書き綴ります…。
 
太宰作品は、高校時代、読書感想文の課題図書で「一番薄い本」だった『斜陽』を読んだのが唯一です。
太宰の文章は、以前私にはあまり魅力的に映らなかったのですが、
今回再び手にしてみて、声に出して読んでみると、リズムがあって読みやすいということに気付きました。
(その最たるは夏目漱石なのかなぁ?)
この作品が、一人称の語り口調だからでしょうね。他の作品はまた違うのかもしれませんが。
(ちなみに文章が好きな作家さんは、三島由紀夫川端康成。耽美系が好きなんですねー・笑)
 
この本の前に読んだのが、朝井リョウの「桐島、部活やめるってよ」です。
これは、イマドキの高校生を描いた作品です。
そのあとにこの「人間失格」を読みまして、
「ああ、人付き合いの難解さ、面倒さは、いつの時代も変わらないんだなー」としみじみ。
太宰治の言葉を借りれば、人と接するのに本当の姿を偽って、「道化を演じる」わけです。
朝井さんの作品でも、本音を隠して「自分」を演じる高校生の姿が描かれます。
こちらは「道化」というより「仮面」って感じでしたけど。
時代が全く違う二作品ですが、底には同じようなものが流れている気がして、興味深く思いました。
この二作品に限らず、人間を描く作品には外せないテーマなのでしょう。
 
こういう古い作品を読むときいつも思うんですけど、
人間って変わらないんですよねー(笑)
夏目漱石の「こころ」を読んで、大学生の記述に「変わってないー!」と衝撃を受けたり、
田辺聖子の「むかし・あけぼの」(=枕草子)を読んで、清少納言の感覚に、非常に共感を覚えたり。
古い作品に対して、「今の感覚には合わない、読みにくい」という先入観で手をつけないのは、
非常に勿体ない事なんだなーと思います。
最近は、古い作品でもとっつきやすい感じで、新しく文庫化されてるので、
もっと読んでいきたいなーと思いました。
 
と言いながら、図書館の予約本でいっぱいいっぱいになっちゃうんですよねー(汗)
色々読みたい本があるので、もうちょっと読むペースを上げていきたいな~。
頑張れ、私(笑)