駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

私の、とても好きな絵本・1

絵本の世界って奥が深いです。
子供しか楽しめない本、大人にならないとわからない本、色々あります。
そんな中で、私が読んでいて「私だけでこの本を楽しむのはもったいない~」
と思う本に出会うことが度々あります。
そこで、大人の私が読んで、とても好きだった絵本を紹介したいと思います。
もしよかったら、図書館に行ったついでなどに、手に取ってみてくださいね。
 
 
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「黒グルミのからのなかに」  
 作: ミュリエル・マンゴー
絵: カルメン・セゴヴィア
訳: とき ありえ
出版社: 西村書店 
 
 
<内容紹介>(出版社より)
病に倒れた母を救うため、息子のポールは死神を黒グルミの中に閉じ込める。ところがそのせいで、世界に「死」がなくなってしまう。「死」のない世界では、たまごは割れず、畑の作物は収穫できず、魚は海へ戻ってしまう。「生」と絶対に切り離すことができない「死」。母に命のおきてを教えられたポールは、黒グルミを探す旅に出る…。
 
 
なんとも印象的な表紙です。大きな死神の鎌を持つ少年。
どんな絵本なんだ、とびくびくしながら、手に取りました。
「生と死」を子供向けに教えてくれる絵本は多いですが、
死神をおどろおどろしいものにせず、命の循環を淡々と説いたこの絵本はちょっと異色。
スコットランドの民話を元にしているということだからでしょうか。
どこかそっけないところが私好みです。
教訓くさくなくて、ただ事実のみを伝えられているようで。
その媚びのなさに、どんな結末を迎えるのかハラハラしながらページをめくりました。
 

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「ああ、たいくつだ!」 
 作・絵: ピーター・スピア
訳: 松川 真弓
出版社: 評論社
 
<内容紹介>(出版社より)
たいくつでたまらない、ふた子の兄弟。「なにかしなさい!」と、お母さんにしかられ、「じゃあ、なんかつくろうか」。ふたりは納屋でプロペラを見つけ、本とくびっぴきで仕事をはじめた。
そして出来あがったのは、なんと、ほんものの空とぶひこうきだった…!

ピーター・スピアは絵で伝える作家さんなので、言葉は最小限。
そのかわり絵の書き込み具合は、ボリュームあります。
画面の隅から隅まで楽しんでください。
アゴタ・クリストフの「悪童日記」という本に、非常に強烈な双子が出てきますが、彼らが平和な世界で生まれてたのならこんな感じだったのかなーと思ったり。
双子と言う設定は私のツボなので、色々妄想が膨らみました(笑)
とにかく魅力的な双子です。是非見てみてくださいね。

 
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「オリビア」  
 作・絵: イアン・ファルコナー
訳: 谷川 俊太郎
出版社: あすなろ書房
 
<内容紹介>(絵本ナビより)
おしゃまなこぶたのオリビアは、何でも上手。逆立ちしたり、縄跳びしたり、ボール遊びやヨーヨーだってお任せあれ。毎日この調子だから、オリビアは人をへとへとにするのが得意。おまけに自分までへとへとにしちゃうくらい。こんな風にオリビアの一日は、いつも元気いっぱい、楽しいことで大忙し。海岸や美術館を訪ねると、ほら、もうすぐに想像の世界に足を踏み入れています。
 
谷川さんの訳で書かれる言葉も素敵ですけど、何より絵が印象的な本です。
印象的な赤、突然雰囲気の変わる絵。そのメリハリ!
息をのむように読んでしまいました。
ニューヨーク・メトロポリタン美術館の所蔵するアート作品が作中そのまま登場したりもします。
その作品をオリビアはどう受け止めるのでしょう?なかなか素敵ですよ。
本とのやりとりを、心地いい呼吸で味わえる本です。
まさに絵本でしか味わえない魅力です。
 
また素敵な絵本を見つけたら、紹介していきたいな、と思います。