駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

雪組 『愛 燃える─呉王夫差』 轟悠

BSヅカ視聴日記。
 
イシちゃん(轟悠)トップ作品。そして雪組トップのラスト作品。(このあと専科に行かれたようです)
そしてぐんちゃん(月影瞳)のサヨナラ作品でもありました。
 
面白かったです(笑)
脚本がちんぷんかんぷんだったのですが(一度見ただけでは分かりにくかったです…(^_^;))、
役者さんの演技と演出の力技で楽しめました~。
始まってすぐ、迫力の幕開けに圧倒されました。
イシちゃんの美しさにのけぞっておりましたよ(>_<)
中国の王様を演じる衣装とメイクが何とお似合いなのか!
ちょっと芝居がかった台詞回しも、こういう役だとホントよく似合います。
物語が始まってから、出てくる人出てくる人美しい方ばかりで、ほんと見ながらうっとりしておりました。

<作品紹介>
 中国の春秋時代、呉国は長年越国とその覇権を争っていた。ある年越国の王から献上ものとして絶世の美女西施が贈られてきた。彼女は実は呉国を傾国に導く命を受けていた。しかし、呉王の夫差は西施との恋が偽りと知りつつ、美しさゆえに彼女を愛するようになっていく。西施もまた、夫差の優しさに触れ、仕掛けた恋が本物へと変わっていくのを感じる――。
 謀反と野望渦巻く呉の王城を舞台に、王と美女の恋物語を中心に繰り広げられる絢爛豪華な歌劇。

脚本はちょっとひどかったですねぇ(苦笑)
二人の愛はどこにあるの??と、途中まで首をかしげておりましたよ。
愛の姿が見えてきたと思ったら、夫差王(轟)は「最初から騙されていたのは分かっていた」とか言いだすし。
だったらこんな事態にはなってないでしょう~と、
とにかくストーリー展開には突っ込みどころ満載だったのですが、
夫差王の愚かさを微塵も感じさせないイシちゃんの力技があって、
最後は感動のラストシーンになってました!
 
イシちゃんの存在感は半端ないですねぇ。
脚本上では、言ってることもやってることも説得力なくて、何考えてるか分かりにくい王なんですが、
イシちゃんが演じると、なんだか筋を通してるように思えてくるか不思議です(笑)
ストーリー上、本当はもっと愛に縋る苦悩の王だったはずなのではないかなーとも思うんですが、
イシちゃんはほとんど弱さを見せませんでした。
作品の完成度としては役柄と演技がちぐはぐして不十分なのかもしれませんが、ここは宝塚です!
トップがカッコよければいいんです!!(と、私は思ってる…)
出てくるだけで圧倒的な存在感があり、最後の立ち回りも素晴らしかったです。
 
ぐんちゃんは西施という美女役。西施は中国四大美女とも言われてるとか。
それも納得の、十分に説得力ある美しさでした!
何を思っているのか途中まで分かりづらいので、入り込みにくかったのですが、
ラストの方で、夫差と分かりあった後からは、がっつり入れ込んで見ました~。
決意を固めてからの凛とした姿は、さらに美しさが増して素晴らしかったです。
イシちゃんとの絡みはやはりお似合いで、素敵です(^^)
 
ぶんちゃん(絵麻緒ゆう)は敵役。最初の西施の想いを無碍にする冷たい役だなーと思ったのですが、
見てるうちに納得。とにかく国のためというのが最大優先事項で、愛などは後回しにできる人物なのですね。
目的のためには手段は選ばないというような非情さが良く出ていたと思います。
ただ二番手としては、見せ場となるシーンが弱く、印象が薄かったかなぁ。
 
コムさん(朝海ひかる)、よかったです~。
王に意見する将軍役で、あの圧倒的オーラを醸し出すイシちゃんに立ち向かうのは、
線の細いコムさんには難しい役だったと思いますが、頑張ってました!!
(なかなか武人には見えませんでしたけどね~)
厳しさを持ちつつも、真っすぐな人物で、自害のシーンは凄まじさを感じました。かっこよかったです。
 
星原美沙緒さん、癖のある人物をいやらしーく演じられてました。
巧いなぁ。
分かりやすい演技で、彼が国をひっかきまわす様子がよくわかりました。
 
見た目と雰囲気はすごく楽しめる作品です。
最初はちょっと感情移入しにくいですが、終盤から一気にきます。
迫力の殺陣シーンもありますしね。何と言ってもラストシーンは圧巻!
脚本が悪い割には、満足できました(^^)