駄文徒然日記

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星組 『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編』 湖月わたる

BSヅカ視聴日記。
 
わたさん(湖月わたる)トップ作品。
 
ヅカファンなのに、宝塚のベルばらにあまり馴染みがありません。
原作のオスカルが一番だと思っているので、なんとなく宝塚のベルばらに思い入れが弱いのです…(^^ゞ
過去に二作くらいしか見てないんじゃないかなぁ。
だからあまり宝塚のベルばらの知識はありません。
そんな私の見たベルばら感想です(^^ゞ
 
ベルばらは、長く公演され続けてきた宝塚の名作です。
だから様式美と言いますか、大げさで節をつけたような台詞回しや、
正面に向かって演じる芝居など、受け継がれた型のようなものがありますよね。
テレビで時代劇を見る様な、伝統の古めかしさを興味深く見てました。
この型をずっと継いでいくためには、頻繁に再演されるもの納得がいく…かな??(笑)
一つ一つの場面が、マンガで見る構図のような立ち位置で、面白いなーと思いながら見てました。
 
マリーアントワネット生誕記念公演だからでしょうか、
とにかくとなみちゃん(白羽ゆり)のマリーアントワネットに釘付け!!
素晴らしかったです~><出てる場面、すべて良かったです!!
超豪華な衣装にもカツラ(笑)にも、全然負けてない華やかさがすごいと思いました。
フランスへ嫁いでから、乱れる感情はひた隠し、王妃という人形になりきるんですね。
フェルゼンの前でも王妃の姿を崩さず、でも気持で揺れる様子が心打たれます。
そして子どもが絡むと堪え切れず、素の心が出るんですよね。
その母親への変貌ぶりもきちんと演じられていて、
心のままに生きることを許されなかったマリーアントワネットと言う人の苦労が見える気がしました。
王妃と言う役目を演じつつも、ただ流されるのではなく、
きちんと自分の主張を持ってる、芯が通ってる姿に感動しました。
 
わたさん、アイーダのような雄々しい王もよくお似合いですが、貴族の紳士然としたのもいけますねー。
わたさんらしい、大らかで真っすぐなフェルゼンでした。
マリー・アントワネットの魔性に、惑わされてるような純粋さがありましたね~。
とても一途なフェルゼンなので、ちょっとオスカルにはつれなかったかな。
しかしこのお話は、やはりオスカルが主役なので、どうしても存在が脇に回ってしまいがちです(^^ゞ
途中までの大筋はオスカルが進めていきますものね。トップさんにはもったいない役な気がします…。

ゆひ(大空祐飛)オスカル。
ゆひさんのビジュアル大好きなんですけど、
オスカルはなんかハマらないな~と最初見た時、違和感を感じたんですね~(^_^;)
でもお芝居を見ていくうちにハマっていきました。
宝塚のベルばらを見るときに、私はオスカルが「男装の麗人」と言うのが、
どうしてもどっちつかずで受け入れにくいんですよね(^^ゞ
だって普通の男装の麗人ならいいですけど、宝塚だと男役さんは「男」で認識してるものだから、
男装で女性を演じるというのが、どうしても私の中で割り切れないんですよね…(-_-)
でも、ゆひさんは上手に心の男女を演じ分けて、比較的共感しやすかったです。
素直で純粋なオスカルでしたね。想像よりちょっと幼げでもあったけど、女心がよく伝わってきました。
オスカルの扮装はイマイチ好みではなかったけど、フィナーレでわたさんとデュエットダンスをしたときは、
雰囲気がすごく色っぽくて素敵でした~。(ダンスはやっぱ男が残ってたけど・笑)
 
とうこちゃん(安蘭けい)、アンドレ
個人的にはオスカルの方がハマりそうだなぁ、と思うので(^^ゞ東京バージョンも見てみたかったです。
アンドレのくせに(笑)、オスカルに対して偉ぶってるのが面白かったです。
アンドレって、ひたすら忠実なイメージだったんだけど。
でもとうこちゃんらしいアンドレになってて、いいなと思いました。
「千の誓いがほしいか、~」の名台詞、いつも大げさだなぁと苦笑してしまうんですが、
とうこちゃんの台詞回しがとっても自然で、私の好みでした(^^)
 
ルイ16世のじゅんこさん(英真なおき)も良かったですねぇ。
生まれながらの王なんですよね。
ささやかな反発、そして静かな主張。
頼りなさげに見えても、自分なりの筋を通してる姿がよかったです。
 
ジェローデルにすずみん(涼紫央)。もうぴったり!
陰でオスカルの力になる、控え目な頼もしさがよくハマっていました(^^)
 
貴族の女性たちのくだけすぎるコメディのシーン、
幕が頻繁に上がり降りするのを見てると植田作品だなぁって感じがします~(演出は谷先生ですけど)
セットがさすがにすごいです!遊園地のメリーゴーランドのような木馬が引く豪華な馬車、きらびやかなボート。
豪華絢爛、ここにあり!
フェルゼンが馬車で急いで王妃の元に向かう場面も、劇場で見たら迫力ありそうだなぁと面白く見ました。
フィナーレも好みでした。トップコンビのデュエットダンスは物語を見てるようでした。最高!
 
この物語のオスカルの存在感は大きすぎるので、やはりフェルゼンを主役にするには無理がありますよねぇ(^^ゞ
マリーアントワネット編ならば納得なんですが。
おいしい立場ながら、いまいち見せ場の薄いフェルゼン役をトップさんにさせるこの作品は、
難しいなあと思うのでした。