駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

宙組 『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』(博多座) 凰稀かなめ

ヅカ観劇日記(^^)

大劇場の方を見てないので、博多座バージョンのみでの感想です。

テルさん(凰稀かなめ)、ポスター見た時からお美しかったですけど、
やはり舞台上でも最強のビジュアルでした。
ラインハルトを実写化したらこれだよ、と素直に思える完璧ぶりでした。
ちゃんと、元帥閣下の顔、キルヒアイスに対する顔、姉上の前での顔など、
きちんと微妙な変化があって、そんな風に使い分けるのもラインハルトらしかったです。
あとマントさばきが素敵だったなぁ。
終始マントをつけていて、何かにつけては翻す場面が何度もあるのですけど、どれも完璧。
あの優美さがラインハルトの完璧な美しさにさらに輪をかけて見せてくれてる気がしました。
歌もダンスも特に秀でた方ではないですけど、
どれも破綻なく、堂々した姿は見事に主役はってました(^^)
この役でこの作品で新生宙組のお披露目っていいなぁと、
そのハマりっぷりになんか満足しておりました。

みりおん(実咲凛音)も可愛かったなぁ。可愛いお姫様役ではなく、
バリバリお仕事に生きるヒルダですけど、端々で女性らしい可愛さを表現していて微笑ましかったです。
さり気なく見せる少女マンガ芝居に一緒にときめいてました。
とてもヒルダらしく恋してたように思いました。

宝塚と言えば、トップコンビの恋愛が描かれるのが常ですが、この作品ではその恋愛要素が薄いです。
栞の場面が、ちょっと恋愛を仄めかす貴重な場面ですけど、私が一番ときめいた場面は、
キルヒが死んだ後、部屋にこもるラインハルトにヒルダが業務連絡に来るところです。
そこでのヒルダの「閣下」という呼びかけ、そしてラインハルトから指示を仰ぐために尋ねる台詞、
そしてそれに応えるラインハルトの台詞に、涙が出そうになりました。
台詞はお互いただの事務的なものなんですけど、もう言い方が愛の台詞のようで、
ヒルダの声の抑揚がラインハルトへの精一杯の労わりや思いやりに溢れていて、
ラインハルトの声もまたヒルダのその気持ちに応える様なあったかさが見えるんです。
恋愛描写の少ない原作だけど、宝塚でやるなら恋愛要素は外せないから、
ラインハルトがらしくなく「愛してる」とか言っちゃったりするんだろうなぁ、と思ってた私にとって、
「こういう愛の見せ方があるのかー」とちょっと衝撃でした。
原作ファンのイメージをあまり損なわないで、二人の間に恋愛感情を芽生えさせてくれるなんて、
小池先生、いい仕事なさるわーと感激しました。

そして、キルヒアイス。もう笑顔で登場してくれただけで感激ですよ。
ああ、生きてる~って(笑)
まあくん(朝夏まなと)のキルヒ、イメージ通りぴったりでしたよ。
ヅカらしく華やかなのもいいですね♪
優しく穏やかな人だけど、芯がしっかり通ってて、ラインハルトと対等な感じがとてもいいです。
彼に使われるんじゃなく、自分の意志で彼の支えに徹するという強い覚悟がすごく伝わりました。
キルヒが倒れる場面のラインハルトの「キルヒアイスッ!!」って悲痛な叫びが胸に痛かったです…。
でも最後フィナーレで、キルヒが笑顔で再登場してくれるので、救われました。

ヤンもあったかーくってよかったです。
彼が出てくると緊迫した空気がほぐれるのがいい。
いかにも男らしい凛々しい男役がお似合いのキタさん(緒月遠麻)と思ってたけど、
こういう役もハマるんですねぇ。
キルヒとの対面シーンは、二人が作る空気らしく、誠実さに溢れてて、好きな場面です。

キルヒファンの私からすれば、ちょっとわだかまりのあるオーベルシュタイン。
なのに、この舞台見たら惚れちまいましたよ…(^_^;)
ともちん(悠未ひろ)のオーベルシュタイン見れなくて残念と思ってたけど、
カイくん(七海ひろき)、よかったですー。まさにオーベルシュタインそのものって感じでした。
ラインハルトを試してるような、もしくは自分を試すような不穏な感じが見ててドキドキでした。
非常にクールなオベ様でした。
だけどフィナーレでは、すっかりカイくんそのもので、はつらつと踊ってたのが印象的でした(^^)

ジェシカ役のせーこさん(純矢ちとせ)も、相変わらず手堅くて安心のお芝居でした。
この舞台では、ヤンの相手役はフレデリカではなく、ユリアンでもなく(笑)、ジェシカなんですね。
結ばれないけれど、お似合いの二人でした。
帝国軍がメインで進むお話の中で、同盟軍サイドはこの二人がお芝居の柱でしたね。

博多座公演は、大劇場の半分の人数なので、どうしても脇役が甘くなってしまいます。
逆にいえば若手の出番が増えるので、普段見れない人の活躍が見れるという利点でもあるのですけどね。

元帥府の方たちは、原作でも若いチームに書かれてるけど、
それよりさらに10歳若いでしょ、ってくらい若々しいです(笑)
でも見た目が華々しくてよかったですよ(^^)

ロイエンタールのあっきーさん(澄輝さやと)、素敵でしたー。
原作では決して踊るようなキャラではないのに(笑)、
ダンスの動きになぜか非常にロイエンタールっぽさを感じられて見惚れてました。
なんなんでしょ、彼のクールで妖艶な魅力をダンスで表現してたってことですかね。
今回双璧はあまり活躍がなくて、見せ場がダンスになってしまうんですけど、
踊ってる彼らに釘付けでした。

ミッターマイヤーのりくくん(蒼羽りく)、やたら溌剌としてかわいいんですよ(^^)
だから原作のイメージではないんですけど、10年前の彼ならこんな感じ?って思いながら見てました。よく目立っててよかったですよ。

ルビンスキーがカッコよすぎてびっくりいたしました(笑)
ヅカ版になるとルビンスキーでもカッコよくなるんだーと
今更ながら宝塚のオールイケメンの法則を思い知った次第です…。
(余談ですが、「オーシャンズ11」の映画版をヅカ版の後に見て、
おっさんばかりなのにショックを受けた私です・笑)
ちょいワルダンディおやじな風貌が素敵ですし、醸し出す空気がさらにカッコ良し!
なんで今回フェザーンメインじゃないの?と思いましたよ。
ストーリー的にルビンスキーとしての出番があまりないから、
今回はドミニクと二人で狂言回し役です。
この濃い~二人に釘付けでした。いちくん(鳳樹いち)、良い役者さんなのに退団もったいない~><

ユリアンは…うららちゃんで見たかった…。(花乃まりあちゃんも頑張ってたんですけど)
彼女の凛々しい素顔見てからずっと、男役やってみてほしいなぁと無謀な夢を抱いていたところに、
なんとユリアン役が回ってきてびっくり!なのに博多座には来なくてほんと残念でした~><
評判も良かったようなので、是非見てみたかったです…。

演出は、映像、セットの使い方等、凝ってて面白く見ました。
冒頭は、CGを駆使した映像で、SFっぽさが良く出てました。
私が読むのに1時間以上かけたプロローグを、
映像を交えて家系図等をわかりやすくサクッと説明されたのには、おおすごい!と思いました。
でもかなり駆け足だったので、初見の方には何が何やらだったでしょうね(^_^;)
音楽も聴きやすくて好きでした(^^)

ああ、もう何かきりがないからこの辺で…(^^ゞ
DVD欲しいなぁ…。