駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

『かぜまち美術館の謎便り』 森晶麿

ずいぶん記事を書くのがご無沙汰になりました。というのも、とにかく本を読む作業に追われていたので…(^_^;)
色々行事が忙しい中、図書館の予約本が立て続けに来まして、それがどれも人気作なもので、
これを逃すと次はいつになるか…という本ばかりだったので、意地で読みました><
500P超えの本を実質1日で読んだときは、自分をほめてあげたくなりましたよ。
通常なら4、5日くらいかけてのんびり読むペースですから…。
しかしそのくらい必死で読みましたから、内容がきちんと読み込めてるのかかなり不安…(-_-)
これからそれらの本の記事を書いていくのですが、そんな感じなので、
かなりざっくりとした記事となると思います(^_^;)
非常に不本意ですが…仕方ないかな~。

さて、本題に入りましょう。こちらは怒涛の予約ラッシュ以前の本です。
かなりのんびり読んだのですが、ずいぶん昔に読んだ気がしてしまう~。内容も薄れてきちゃうなぁ。

森さんにしてはかなり読みやすい本でした。というか、黒猫シリーズ以外は割と軽いゆるい雰囲気ですよねー。
いや、黒猫も雰囲気ゆるいけど、やっぱあのこねくりまわした薀蓄がかなり難解だからなぁ。
(そこが好きなんだけど)

<内容紹介>(「BOOK」データベースより)
18年前に死んだはずの画家から届いた絵葉書が封印された町の過去を解き明かす―イクメンでカリスマ学芸員のパパと保育園児のかえでちゃん。寂れゆく町に引っ越してきた、オアシスのような父娘コンビが、ピカソマティスゴーギャンシャガールらの名画解釈をもとに、夭折の天才画家が絵に込めた想いを読み解き、その最期の真相に迫る!

絵画はあまり詳しくありません。
でも絵画の読み解きは、歴史ものなどで多少触れることがあるので、興味深く思っています。
作者の背景があってこその作品であるだろうし、
また鑑賞する人によって自由に解釈できるものでもあると思っています。
今作は、そのどちらも掘り下げていった感じで、そんな絵画ミステリーは面白く読みました。

ただ、個人的な問題があって、実は子供がメインで出てくる本って私割と苦手なんです…(^_^;)
子ども自体は大好きで、幼児相手のボランティアとかやってるんですけど、
本で読むと子どもにリアリティを感じられなくて、あまりかわいいと思えないことが多いんです(^^ゞ
私が手のかかる子ほどかわいいと思うタイプなせいか、いかにもな子供とか嘘くさく感じちゃうんですよね…(^_^;)
なので、本作のかえでちゃんにも感情移入できなくて、あまりはまり込めませんでした。

ちょっと浮世離れしたファンタジックな雰囲気と、絵画を読み解くミステリーは森さんならではな感じで、
良く作られてるな、と思いました。
で、浮世離れした世界観だからこそ、あの真相も許されるのかなぁ、なんて…。
実際○○物をそんな自由にはできないと思いますし、あまり現実的じゃない気がしますが…。

画家ヒカリの存在はよかったです。
18年前から届く手紙という不思議さもこの作品ならではな味わいだったと思います。
その背景に、ほのぼのした雰囲気とはうらはならな結構黒い真相が隠されていて、
それも森さんっぽいといえば森さんっぽかったです。
それにしても、ラストひどいですよね…(>_<)なんだあの台無し感。
ヒカリとカホリきょうだいが素敵だっただけに、佐久間親子の残念感が惜しまれます。

森さん、次は黒猫シリーズお願いします。やっぱ満足できるのはこのシリーズだけなんです~。