駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

『アンと青春』 坂木司

「和菓子のアン」の続編。
前作が大好きだったので、アンちゃんにまた再会できてうれしかったです。

<内容紹介>(「BOOK」データベースより)
ある日、アンちゃんの手元に謎めいた和菓子が残された。これは、何を意味するんだろう―美人で頼りがいのある椿店長。「乙女」なイケメン立花さん。元ヤン人妻大学生の桜井さん。そして、食べるの大好きアンちゃん。『みつ屋』のみんなに、また会える。ベストセラー『和菓子のアン』の続編。

いきなり桜井さんが人妻になっててびっくり。
私、これ読む前に、前作再読したばっかりだったんだけど、あれ、そんな記述あったっけ??
アンちゃんは少しゆるゆるしてた前作に比べると、ぴりっとして社会人らしくなってきました。
前作のゆるっとほのぼのした雰囲気が好きだったので、
それが今回しっかり「お仕事&人生の悩み」ものになっていて、少し寂しくも思ったんですけど、
まあ、それもアンちゃんの成長ですものね。
乙女・立花さんもずーっと不機嫌で、少し残念だったな。
それも今後のための大事なステップなのだろうけど。
しかしそういう展開になってくるとは、驚きました。
確かに前作でいい雰囲気でしたけど、それにしても急展開じゃないですか?
それも寂しく思った一因かも。
そっち方面はもっとじっくりやってもらっていいのよ!?と思ってましたから。

今回は、アンちゃんが終始悩みまくってました。
接客業の悩みのくだりは、20代の時に読んだら、どっぷり自分を重ねてそう~って思っちゃいました(^_^;)
私も相手の反応ばかり気になって、ガンガン前に出る接客はできなかったもの…。
だけどアンちゃん、そこで逃げてしまわずちゃんと向き合って成長してく姿は立派でした~。
しかし、アンちゃんよ…、立花さんからの和菓子の謎はちょっとすごすぎて展開についていけなかったよ…。
解いてもらわなくてもいいからって、そこまでの謎かけをするのか!?と、
最後の場面でいまいち盛り上がれなかった私です…(^_^;)

お客様のプライベートに踏み込み過ぎるような推測は、現実的ではないなぁとも思うのだけど、
「ディズニー」とかの接客本などで、「神対応」とかが流行ってるのをみると、
まんざらフィクションレベルの話ではないのかしら?(そういう本を読んだことはないのだけど…(^_^;))
まあ、日常ミステリってことで…。

前作の「かわいい」ばかりの話から、
社会人の厳しさ、そして真摯すぎるほどの真摯さ(苦笑)が込められてきた今作。
前作ほどお気楽に楽しむわけにはいかなかったけど、考えさせながらも楽しく読みました。
次作は一気に恋愛展開!?とかいろいろ予想しちゃいますね。
続きが気になるので、続編を心待ちにしてます(^^)/