月組 『大海賊』 紫吹淳

ＢＳヅカ視聴日記。

 

リカちゃん（紫吹淳）トップ作品。お披露目作品になるのかな？
東京のみの公演だったようですね。

 

＜内容＞
カリブ海を舞台にダイナミックに繰り広げられる、愛と冒険のミュージカル・ロマン。

 

お話はちょっと分かりにくかったですかね。
でもトップさんのための舞台と思えば、少々無理やりな筋もありなのかな（笑）
（わたるくん（湖月わたる）の立ち位置がよくわからなかったよ…）

 

まみちゃん（真琴つばさ）がトップの時は、本当に濃い役が多かったリカちゃんですが、
この作品を見てると、そうだった、こういう白い真っすぐな役もできる人だったんだよなーと思いました。
冒頭の若々しい青年エミリオを頑張って演じてる姿も、また微笑ましい（笑）
声がちょっと高めに出して、目も大きく見開いて、若者らしさを出してます。
そして海賊稼業でもまれていくうちに、逞しく成長していくわけです。
その変化がよく出てて、エミリオがカッコよくなっていく姿が素敵でした。

 

リカちゃんと言えば、ギラギラした印象なんですが、今回はいつもより力を抜いたラフな印象…。

歌もちょっと怪しかったかな。お疲れ気味？

 

エレーヌ役のえみくらちゃん（映美くらら）。ぎこちなさはあったものの、可憐なお姫様はよくお似合いでした。

世間知らずな真っすぐなお姫様という感じはよく出ていたのでは？

エミリオとは住む世界が違うというのが、分かりすぎるくらいでしたけど…(^_^;)

それで最後まで二人の思いがきちんと絡みきれなかったようにも見えてしまいました。

エミリオが、どこか恋愛にはまりきらない余裕をちゃんと持ってるんですよね～。

それでも最後のシーンは涙を誘われましたけどね。
アン（西條三恵）の方がエミリオとお似合いに思えるくらい、凛々しかったですね。

 

専科からわたるくんと直ちゃん（伊織直加）。
エミリオの敵役エドガーを演じたわたるくんは、ちょっと気の毒。

エミリオをたてるための悪役なので、ちょっと行動が意味不明でカッコよくないんですよね…。

それでも悪さを出して、存在感を出してたのでよかったのかな(^_^;)
海賊キッド役の直ちゃん、少々荒いがいいヤツ、ってのがよく出てて良かったと思います。

アンとの絡みも応援してしまいたくなる一途さがあってよかったです。

 

ケロさん（汐美真帆）も冷静でちょっと落ち着いた役どころ。よくお似合いでした。
きりやん（霧矢大夢）の短髪が、よく似合っててかわいかったです。

役どころもシリアスなリカちゃんと対照的なコミカルな雰囲気で、

子分としてついて回る様子がかわいんですよね。

海賊ではやはりラッカム船長を演じた立ともみさんがすばらしかったですね。
荒くれ者をびしっと締める貫録がありました。それでいて娘への愛情もほろっとくるんですよね。

 

剣での戦いシーンとか多いし、船のセットとか、見どころは多いので、

ストーリーをあまり深く考えずに見るのがいいのかな？
まあ、宝塚らしい舞台かなと思いました。