『密室に向かって撃て！』 東川篤哉

東川さんの烏賊川市シリーズ二作目。
先日、五作目の「ここに死体を捨てないでください！」を読んだのですが、その他は未読。
図書館には東川さんの本が二冊しかなくて（中途半端だよ…涙）、
この本はブックオフで購入。
本当は一作目から順番に読みたかったんですけどね。

＜内容紹介＞（「BOOK」データベースより）
烏賊川市警の失態で持ち逃げされた拳銃が、次々と事件を引き起こす。ホームレス射殺事件、そして名門・十乗寺家の屋敷では、娘・さくらの花婿候補の一人が銃弾に倒れたのだ。花婿候補三人の調査を行っていた“名探偵”鵜飼は、弟子の流平とともに、密室殺人の謎に挑む。ふんだんのギャグに織り込まれた周到な伏線。「お笑い本格ミステリー」の最高峰。

この本、GW中に読んだんですけど、本の中の舞台もGWなんですよねー。
そういうシンクロがちょっと嬉しかったです。
そして私にとっては二冊目になる東川さんの本。
読みながら、相変わらずのゆるーいギャグに嬉しくなって、
「いかん、癖になってるかも…」と慌てました（笑）

 

本格ミステリをおちょくってるかのような突っ込みを入れつつ、
ある意味ベタな流れで話は進みます。
展開が緩い、本当に（笑）
ミステリーの謎部分で惹きつける要素は薄くて、
解決部分までは、ミステリーより、駄文重視？（笑）
そういうとこ西尾維新みたい。
（彼もストーリーより無駄な会話重視みたいなとこありますよね）
この無駄なやり取りがメインなんだ！と言わんばかりに進むんですけど、
実はその中にさり気なく伏線が仕込まれてるんですよね。
解決編までゆる～く楽しんで、謎解き部分で「おおっ」って感じです。

 

なんだかノリノリだった五作目に比べると、ギャグもトリックも大人しめな感じ。
でもこういう感じから始まって、あそこまで行っちゃったのか～と、なんか感慨深い（笑）
大好きな戸村君も、大事な部分でも大事じゃない部分でも大活躍で、楽しかったです。
朱美さんの突っ込みも好きです。
あれだけ突っ込んでおきながらも、彼らにちゃんと付き合ってる度量の深さが素敵。

 

作中で一作目の話がちょこちょこ出てて、戸村君大活躍のようなので（笑）
気になってしようがありませんでした。
また古本屋で探そう…。
う～ん、やっぱり癖になってるかも？？

 

星は３つ。やっぱ五作目から読んじゃったからな～。