駄文徒然日記

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宙組 『逆転裁判─蘇る真実─』 蘭寿とむ

ヅカDVD視聴日記。(スカステ録画・東京千秋楽)
 
有名なゲームの舞台化。
でもこのゲームは全くやったことなくて、これ見て、「ゲームやっておきたかった~~」と激しく思いました(>_<)
ゲームを知らなくても、とても楽しめる舞台だったんですが、
ゲームネタも満載だったみたいで、なんかちょっとおいてけぼり感…(涙)
よくわからないとこで観客が受けてるのがちょっと寂しかったです…。
 
でも元ネタのファンに受ける舞台ってのは成功ですよね。
ファンの視点は厳しいですから、それをクリアしたってことは相当の出来なんでしょう。
この作品も千秋楽で「2」の発表してしまうくらいに評判良かったみたいですからね。
私の友人がゲームの「逆裁」の大ファンで、この舞台を見に行ったらしいんですが、もう大絶賛でした!!
「まんまだったよ~」と大満足の様子に、私まで嬉しくなってしまうほどでした。
 
さてその舞台。後ろのスクリーンを効果的に使って、ゲーム感覚いっぱいのお芝居。
蘭とむさん(蘭寿とむ)も気合入った髪型で主人公ライトを演じてました。
演技が濃いから、こういう役はホントどんぴしゃでハマりますね。
溢れる正義感、で、力を抜いたコミカルも絶妙。
でもシリアスもきちんとこなしますもんね。芸幅が広いんだろうな~。
表情の小芝居が笑える笑える。
ゲームばりの派手なポージングも良く似合ってるし、見てて目が離せなかったです。
 
その敵役エッジワース役のえりこさん(七帆ひかる)!!
素敵過ぎる~~~。
頭の上から足の先まで「エッジワースです」と名乗っているかのような染まりっぷりに受けました。
カーテンコールでもなりきったままでしたしね。
喋ってよし、動いてよし、踊ってよしで、何してもかっこよかったですね。
クールさを徹底してキャラを崩さず、しかもそれで受けが狙えるすごさ。
これからって時の退団が本当に惜しまれます…(いまさら言っても、ですけど)
 
まちゃみ(美羽あさひ)レオナ。
周りがゲームキャラに入り込んで演じてるので、
舞台オリジナルキャラでしかもシリアスな役どころのまちゃみは、ちょっと浮いた感もありました。
周りが濃すぎるんですよね…(笑)
レオナとライトがどうしても同じ舞台の空気をまとっているように見えず、違和感を感じてしまいました…。
これはまちゃみの演技力云々ではないと思いますが…。
 
みーくん(春風弥里)の刑事は、かわいかったですねー。
キャラの空回りっぷりが存分に出ていて、憎めない感じがよかったです。
友人役の大くん(鳳翔大)も、ちょっと空気が読めない感じのずれたお芝居を、いい感じで見せてくれました。
れーれ(すみれ乃麗)も各キャラとのやりとりが、どれもかわいかったです。
 
カメラマン、ロッタ・ハート役の美風舞良さんも、
宝塚の枠から大きくはみ出た役を、思いっきり演じらしていて気持ち良かったですね。
ゲームファンの友人も絶賛でした。
 
スッシーさん(寿つかさ)も存在感あって素敵でした。
州知事というオヤジな役なのに、
ダンスシーンではきびきび素敵に踊ってるのが妙に違和感あって笑えました。
裁判長役の風莉じんさん、コミカル感を含ませつつ、威厳ある立場を崩さず、
なかなか味のあるお芝居だったと思います。
 
この舞台は、構成が素晴らしい。
お話や裁判自体に関しては色々突っ込みどころあると思いますが、
逆転裁判と銘打つだけあってちゃんと「逆転」場面もあるし、
宝塚らしい男女の話もあって、ゲームファンへのサービスも忘れない。
楽しむ舞台と言う意味で、ヅカファン、ゲームファンの双方が満足いくという奇跡の出来ではないかと思います。
いや、すごい。とても楽しい作品でした!