駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

月組 『黒い瞳』 真琴つばさ

BSヅカ視聴日記。最近は、読書記事ばかりで、宝塚の記事書くの随分久しぶりになっちゃいました…。
 
ロシアが舞台のこのお話、歴史知識のない私には、最初話が見えなくて入り込みにくかったんですが、
終盤は役者さんの迫真の演技に呑みこまれてしまいました。
これは、「プガチョフの乱」を知らないと分かりにくいですよね(^_^;)
 
<解説>
 ロシア文学の巨匠プーシキンの「大尉の娘」をベースに、強大なロシア帝国の圧制に喘ぐコサック民族の反乱の中、民族や身分を越えた純粋な男女の愛とその結実をドラマティックに描く。今回、演出・振付に謝珠栄氏を迎え、脚本を担当する柴田侑宏の緻密な構成と氏のダイナミックな演出が出会う斬新な舞台も話題の一つ。トップ娘役風花舞のサヨナラ公演。

謝先生演出なので、幻想的なダンスのシーンなどがあったりして、演出が独特で面白いです。
先生の、色々な小道具の使い方が好きなんですよね~。
 
まみちゃん(真琴つばさ)、正統派な主役。白い役で衣装もよく似合ってて美しいです(^^)
トップらしい真っすぐな役で、面白みには欠けるかもしれないけど、
まみちゃんはこういう役がお似合いなので、惚れぼれしながら見ました。
癖がない役なので、ヘタすると二番手プガチョフ役に食われてしまいかねないのに、
そこのバランスがちゃんととれててよかったです。
 
りかちゃん(紫吹淳)プガチョフ。
豪胆な男を素敵に表現。
髭をしきりに触っていたり(すぐ髭はなくなるのですが、その後もクセのように触ってるのがリアル)、
普段端正なダンスが役柄っぽく荒くなってたりして見ごたえありました。
宝塚ではあまりないような役を見事こなしちゃってます。溢れんばかりのカリスマ性。
これの再演ってこの役が一番難しいんじゃないかなぁ?
 
ゆうこちゃん(風花舞)は、最初娘役らしい役で、そんなに目立たなかったんですが、
後半感情の波が大きく揺れてきて、特にエカテリーナとの最後の見せ場がすごかったです。
(女性同士のシーンだったからか、とても印象強く残りました)
生舞台で見たら、もらい泣きしちゃいそうです…。
この舞台が退団公演。ダンスもお芝居もたくさん見せ場があってよかったです。
 
ガイチさん(初風緑)、今回は荷が重かったかなー?
まみちゃんりかちゃんを相手にして悪役という立ち位置ですもんね。
爽やかさが持ち味なので、あくどい悪さを出すのが難しかったように思いました。
(でも悪い役多いですよね…(^_^;))
 
エカテリーナ二世をやった、あっちゃん(千紘れいか)。
顔も可愛いし、鼻にかかった声で子供っぽいので、最初ちょっと似合わないかなーと思ったんですが、
最後の威厳っぷりはおみそれしました!という感じでした。
このシーンは緊張感があってとてもよかったです。
 
美郷真也さん、雰囲気のあるお芝居が好きです。
台詞回しの無理のなさがいい。(女性が男役をやるとどこか違和感があるものなのですが)
真山葉瑠さん、卯城薫さんも目を惹かれました。
将軍役の越乃リュウさん。チョイ役なのに、インパクトありました。この時まだ若手さんだよね~?
 
狂言回し役に霧矢大夢さん、嘉月絵理さん、大和悠河さん。
兵隊になったり、馬になったり?、裁判官になったり、舞台の外と中を自在に行き来して、面白い役でした。
 
まみちゃんとリカちゃんで、対照的な役柄の対比がよく出てて、面白かったです。
そして娘役のゆうこちゃんとあっちゃんの対峙も見ものでした。
それぞれの役者さんが持ち味をきちんと出せてて、面白い舞台でした。