駄文徒然日記

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月組 『夢の浮橋』 瀬奈じゅん

BSヅカ視聴日記。
 
あさこさん(瀬奈じゅん)主演のお芝居。
源氏物語の宇治十帖の舞台化ですね。
源氏物語と言えば、私は、やっぱり大和和紀さんの「あさきゆめみし」がベースになっちゃいます。
他にも読んだんだけどなぁ。
 
本来、薫が主人公ですけど、私は匂宮の方が好きだし、
この月組ではやはり匂宮を主役にしたこの配役がぴったりですね。
あさこさんは現代的な感じがするので、和物ってどうなんだろうと思ったけど、
匂宮の艶やかさがよくハマってて素敵でした。
お芝居も和物でありつつ現代っぽく作ってましたしね。
 
あさこさんの匂宮~。
色恋を楽しむ表の顔と、立場に苦しむ裏の顔と、見事に行き来するあさこさんの演技に引き込まれました~。
一見自由奔放に見えつつ、傀儡のようにしがらみだらけの匂宮という立場。
あさこさんの、葛藤する男役の色香がたまりません(>_<)
 
きりやん(霧矢大夢)の薫。
こちらも良くきりやん自身にハマってて、匂宮との対照がとても際立っててよかったのですが、
ただ敵役ではないのだから、もう少し観客の共感を引けるような演技の方がよかったなぁ。
頑なで、真面目で、薫の不器用なのは分かるのですが、ちょっと冷たくも見えたので…。
(エリザのフランツに似た感じでもありますね)
ここでの浮舟は匂宮に流れていくから、薫があまりいい人だと説得力薄れちゃうからダメなのかなぁ。
でも最後の場面の薫と匂宮は素敵だったな。
 
しずくちゃん羽桜しずく)…う~ん、「ミーマイ」のサリーは好きだったんだけどなぁ。
宮様への恋心が全然見えなくて、あさこさんの一人相撲に見えてしまってちょっと辛かったです・・。
浮舟というより、女三の宮って感じだよな~。
 
一の宮役のあーちゃん(花瀬みずか)がかわいかったです。
あさこさんとのやり取りはちょっとドキドキでした。
あいあい(城咲あい)もよかったけど、役が物足りない…。
雰囲気的に、浮舟とは行かなかったのかもしれないけど、もったいなかった。
萬あきらさんの傀儡の演技がぞくぞくしました。萬さんの源氏、素晴らしいなぁ。
 
前半は、目にも鮮やかで楽しく、人もたくさん出てきたので飽きさせません。
後半話が重くなってきてから、舞台が地味目になっちゃうんですが、
あさこさんを中心に少人数の密な演技が堪能できます。
特にあさこさんが刀を自分に向けるところからのシーンが好きです。
ラストの、匂宮、薫、浮舟らそれぞれの覚悟が胸に来ますね…。
全体で、沢山の人に役がついてるのは大野さんらしくてよいですね。
 
音楽と衣装がとてもよかったです。
あさこさんが出てくるたびに衣装が変わっていて、目にも鮮やかで素敵でした。
音楽も耳に残るメロディで素敵で、特に最初にきりやんがソロで歌う歌が一番好きでした。
 
NHKBSで放送したものを見たんですが、いつも見てるの(TCA)とは、撮り方とかアングルとか違いますね~。
ちょっと新鮮な感じで見てました(苦笑)
 
和物だけど和物じゃないようで、ちょっと変わり種でしたけど、見やすくて良かったと思います。