駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

『ハタラクオトメ』 桂望実

すみません、辛口です…(>_<)
 
桂望実さんの本を読むのは、これで四冊目になりますが、
四冊目にしてようやく、私は桂さんが合わないかもということに気付きました…(^_^;)
(それなりに面白く読んだ本もあるんですけどね)

今まで読んだ本の主人公は、どれも共感するような感じの人ではなかったので、気づかなかったのですが、
今回は前向きな太っちょ女子の「ごっつぁん」という親しみもてるキャラなはずなのに、
私は共感できなかったんですよね…(T_T)
残念ながら、過去に読んだ別作家さんの太めキャラである、「和菓子のアン」のアンちゃんや、
「空色メモリ」の陸くんのように、愛すべきキャラにはならなかったなぁ。
 
<内容紹介>(「BOOK」データベースより)
北島真也子、OL。157cm、100kgの愛くるしい体形ゆえ、人呼んで「ごっつぁん」―。中堅時計メーカーに就職して5年が過ぎた彼女は、ひょんなことから「女性だけのプロジェクトチーム」のリーダーに。任務は、新製品の開発。部署を超えて集められた5人と必死に企画を立てるも、その良し悪しを判断される前に、よくわからない男社会のルールに邪魔される。見栄、自慢、メンツ、根回し、派閥争い…。働く女性にエールを送る、痛快長編小説。
 
女性たちがメインの話なのに、ジメジメ湿っぽくない、お仕事もの。
桂さんにはいつもドライというか乾いた印象があるんですよね。すごく個人的な感想だと思いますが。
今回も、女性物なのにネチネチしてないのは良かったんですが、
ごっつぁんの視点に冷めたものも感じて、多分そういうところが、合わないと思っちゃったのかな?
リアリティとコミカルのバランスも、私には、ちぐはぐに思えました…(^_^;)
 
毎回、全然違う話を持ってくるのは、本当にすごいなーと思います。
それでついつい気になって、桂さんの作品を読んできたんですよね。
ただ、今回は素材は悪くないけど、見せ方に少し問題があった気がします。
話の進む先が少しぼやけ気味で、話に入り込みにくかったんですよね。
そしてたくさん出てくる個性的っぽいキャラたちも、十分に立ってなかったように思います。
もっと人数絞って、見せ場を絞ればもっと盛り上がったんじゃないかなー。
エピソードが散漫になって、話もキャラも、どこか中途半端さを感じてしまいました(^_^;)
 
工場のエピソードは好きでした。ごっつぁんが工場の人から慕われてるとかのくだりとか、会社との関係とか。
あとデコ時計も面白かったな。『サラリーマンNEO』のギャル社長を思い出しました(笑)
あとおばあちゃんとのエピソードも好きでしたね。
うーん、こうして見ると、良い要素はそれなりにあったはずなのになぁ。
読書メーターなんかは好評価なので、ただ単に私が合わなかったんでしょうね…(>_<)