駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

『黒笑小説』と『歪笑小説』を読みました(^^)

久しぶりの東野さん(笑)。出版業界の裏側がのぞけそうと言うことで読んでみました。
裏話的なものは興味をそそられます。少年ジャンプの裏側がのぞける「バクマン。」みたいな感じですね。
「歪笑小説」を読むなら、「黒笑小説」から読んだ方がいいと聞いたので、そちらも借りて両方読みました。
 
出版界の裏側。なんとなく色々あるんだろうなーと想像してましたが、いやー、やっぱ大変そうですね。
私なんか、賞とか出版社とかあまり気に留めずに読んじゃうので、
これ読みながら、そういう部分すっとばしてきてごめんなさい、って思いました…。
作家さんが大変な思いをして原稿を書いて、編集者さんたちが売れるための本作りを頑張ってるのに、
私、図書館派だし、古本買うし…と、読みながら恐縮してしまう部分がたくさんありました(苦笑)
せめてこれからは、気に入った本は古本屋で探さず、定価で買うようにしますね(^_^;)
それから直木賞作家というのが、すごい肩書だというのも心に留めておきます。
(いままで、無頓着でごめんなさい)
ごめんなさいというなら、小説誌も手に取らないので、よくわかってなくってごめんなさい、とか、
出てくる大御所作家さんたちモデルがありそうだけど、全然わかんなくてごめんなさい、とか
なんだか色々肩身の狭い思いで読みました(^^ゞ
本好きと言いながら、本に対して色々失礼だな、私…(汗)
でもそう言いながらも面白く読んだんですよ。
 
中でも熱海圭介に妙な愛着を感じてました(笑)
なんだかんだ言ってやるんですよねー、彼。
人気商売って、実力以上に運やタイミングが大きいよなと思わせてくれます。
あと、なりふり構わず、少々強引にでも名前を売るのも大事なんですねー、きっと。
彼の作品、めちゃくちゃに言われてるのに、
やれ映像化だ、キバタクだ(笑)、ミステリ特集だ、キャンペーンだ、となぜか意外とトントン拍子。
押し出しの強さとタイミングのよさで、チャンスをモノにしてるなーと感心しました(笑)
と言いながら、彼の作品は読む気になれないんですけど…(^^ゞ
でも、彼はなんだかんだと末永ーく作家をやっていきそうな気がします(^^)
 
「黒笑小説」は、作家話やそれ以外の話がごちゃ混ぜな短編集。
下ネタも満載で、ちょっと苦笑いで読みました(^^ゞ
「歪笑小説」は、作家話で統一されていて、話のオチもバラエティに富んでいて楽しめました。
こちらの方が読みやすかったですね。
巻末広告で作家さんたちのその後がちょっと分かるのも、嬉しい仕掛けでした。
 
余りに赤裸々に出版業界を書いちゃってて、これ大丈夫?と思わなくもないですが、
私みたいないい加減な読者が、これ読んで本に対して背筋がちょっと伸びる気がするのは大事なことかな、と。
ここまで暴露されちゃったら、こちらもいい加減な態度をとってられませんもんねぇ。
と言いながら、図書館派なのは変えられないんですけどね…(^_^;)ははは。
 
この後、奥田さんの「我が家の問題」を読んだんですけど、そこにも作家さんと編集者さんの短編があって、
作家さんのために尽くしまくる編集さんの姿が垣間見えて、
「歪笑小説」で書かれてる「伝説の男」あたりの話もまんざら作り話でもないのかなーなんて思いました(^_^;)
作家さんも大変だけど、編集者さんもすごいんですね。
こうやって面白い本が私たちに届けられるんですね…心から感謝です(^^)