駄文徒然日記

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『学ばない探偵たちの学園』 東川篤哉

ああ、やっぱいいなぁ、このグダグダ感・・・と、読みながらなんか妙にほっとしました(笑)
鯉ケ窪学園シリーズ1作目、と言ったらいいのかな?
東川さんの古い長編作品となります。
最近のはずっと短編集で、なんか詰め込み感や無理やり感が強かったように感じていたので、
これ読んで東川作品の長編の良さを再確認。
長編となると、物語は脱線しまくりだし、無駄話は多いし、意味不明な行動多数なんですけどね。
でも!そこが東川作品の醍醐味だと思ってますんで!(え?ミステリなのに??)
 
<内容紹介>(「BOOK」データベースより)
私立鯉ケ窪学園に転校した赤坂通は、文芸部に入るつもりが、何故か探偵部に入部してしまう。部長の多摩川と部員・八橋とともに部活動に励むなか、学園で密室殺人事件が発生!被害者は、アイドルを盗撮しようとしたカメラマン。妙な名前の刑事コンビや、個性派揃いの教師たちが事件をかき回すなか、芸能クラスのアイドルも失踪!学園が誇る探偵部の推理は。
 
学園が舞台ですからね。健全な学生が、部活に、恋に、友情に励む様子が描かれるわけですよ(笑)
部室を求めてさすらってみたり、放送室で恋歌を熱唱してみたり、
仲間と共にお好み焼きもどき(!?)を囲んだり…いやー青春ですね(笑)
だから、死体が唐突に出現しようが、トリックが実現不可能そうなくらい大ざっぱだろうが、
学園生活が楽しく描かれてればいいんですよー、はい。
 
霧ケ峰君もかわいいですが、この3バカトリオが素敵です!!
恥ずかしげもない、おバカまっしぐらぶり、
キャラが立ってるんだか立ってないんだか、わからない中途半端ぶりが、実に好みです(笑)
多摩川部長の暴走ぶりが実にツボでした。
そして、八橋君の息が合ってそうで合ってない絡み具合、
赤坂君の切れ味を欠く突っ込み具合がいい味出してましたよー(笑)
最近の分かりすぎるほどできあがったキャラクターより、
今作や烏賊川市シリーズのような、つかみどころのないキャラの方が東川作品にはしっくり来る気がするわー。
…と、ミステリ作品なのに、キャラ談義ばかりですが。
私、本格苦手なんでミステリ語りは勘弁してください(^^ゞ
 
というわけで、そんな本格苦手な私でも楽しめる東川作品でした(^^)