『月の影 影の海』 上・下 [十二国記] 小野不由美
(ネタばれあります。未読の方はご注意くださいね)
初めて読んだのはもう10年くらい前になります。
完結したらまた読もうと思ってたのに、なかなか本が出ませんね~(笑)
久しぶりに思いだして、再読です。
以前読んだときは、本当にこの上巻が辛くて辛くて。
何もわからないまま、苛酷な状況に陥っていく主人公・陽子を見るのが辛くて、
まだ終わらないの?まだ助からないの?とイライラしました。
だけど今回は、陽子がこのあと国を背負わなくてはならないことがわかってるので、
この上巻の、執拗なくらいの苛酷な描写は必要なものであったと思えました。
普通に何不自由なく暮らしてきた女の子が、異世界に投じられ、
国をまとめるほどの責任ある地位に立つということは、
それだけの試練を負う必要があったということです。
辛い経験を重ねていくごとに陽子の口調が変わり、人が変わっていく様が興味深かったです。
突然降ってわいた異変をなかなか受け入れらない陽子。
普通のファンタジーなら、主人公が適当なところで受け入れて
割とすぐに使命感に燃えてくれるというのに、
陽子は悪あがきのようにもといた生活にしがみつこうとします。
諦め悪いなーと思いつつ、現実に同じ目に遭ったら、こんな異常事態、
確かに早々に受け入れらないわ、と思います。
ファンタジーにありがちな設定だからこそ、そこにリアリティを少しでも持たせたかったのかな。
話は下巻から動きます。進むべき道がようやく開け、陽子も自分の存在意義もはっきりしてきます。
ありがちですけど、さんざんひどい目に遭った後で、
実はすごい人だったんだぞっていうのは、気分いいですね。
その「ひどい目」が半端ないだけに、余計にそう思えます(笑)
下巻では何と言っても楽俊!
前読んだときから大好きでしたけど、今回再び読んでみて、楽俊の、ただ人がいいだけではなく、
押し付けのない優しさがなんとも心地よかったです。
それは、優しさとともに彼の強さもとてもよく表していて、ますます惚れてしまいました。
この人間不信のどん底に落ち込んでる陽子をも信用させる手腕は、ただならぬものを感じます!!
そして延のコンビ。光のような明るさで暗かった物語の先行きを明るくしてくれました。
月並みですが、延王はかっこいいですよね。
最後、無事景麒を奪還し、壮大な物語の幕が上げられるわけです。
とにかく世界の作りこみ方が面白いですね。
子供の授かり方とか、あとで困らないかな、大丈夫かな、とか思っちゃいました。
設定が非常に細かいだけに、あとで矛盾とか出てこないのかなと思うのですが、
私は頭悪いのでそういうの気付けないんですよね。
ファンタジーを存分に楽しめる体質でしょうね(笑)
ファンタジーってその世界観に慣れるまでが面倒で苦手なんですが、
再読だとそれがなくて、楽しみやすいですね。
学生時代にファンタジーにハマった時期があったので、
その時に読んだやつとか引っ張り出してみようかな??大好きだった「風の大陸」とか。
星は4つ。一気読みできる読みやすさはライトノベルですが、充実感は軽くないですよ。
読み応えありました。読むなら、山田章博さんの挿絵が素敵なホワイトハート文庫がいいですね。
初めて読んだのはもう10年くらい前になります。
完結したらまた読もうと思ってたのに、なかなか本が出ませんね~(笑)
久しぶりに思いだして、再読です。
以前読んだときは、本当にこの上巻が辛くて辛くて。
何もわからないまま、苛酷な状況に陥っていく主人公・陽子を見るのが辛くて、
まだ終わらないの?まだ助からないの?とイライラしました。
だけど今回は、陽子がこのあと国を背負わなくてはならないことがわかってるので、
この上巻の、執拗なくらいの苛酷な描写は必要なものであったと思えました。
普通に何不自由なく暮らしてきた女の子が、異世界に投じられ、
国をまとめるほどの責任ある地位に立つということは、
それだけの試練を負う必要があったということです。
辛い経験を重ねていくごとに陽子の口調が変わり、人が変わっていく様が興味深かったです。
突然降ってわいた異変をなかなか受け入れらない陽子。
普通のファンタジーなら、主人公が適当なところで受け入れて
割とすぐに使命感に燃えてくれるというのに、
陽子は悪あがきのようにもといた生活にしがみつこうとします。
諦め悪いなーと思いつつ、現実に同じ目に遭ったら、こんな異常事態、
確かに早々に受け入れらないわ、と思います。
ファンタジーにありがちな設定だからこそ、そこにリアリティを少しでも持たせたかったのかな。
話は下巻から動きます。進むべき道がようやく開け、陽子も自分の存在意義もはっきりしてきます。
ありがちですけど、さんざんひどい目に遭った後で、
実はすごい人だったんだぞっていうのは、気分いいですね。
その「ひどい目」が半端ないだけに、余計にそう思えます(笑)
下巻では何と言っても楽俊!
前読んだときから大好きでしたけど、今回再び読んでみて、楽俊の、ただ人がいいだけではなく、
押し付けのない優しさがなんとも心地よかったです。
それは、優しさとともに彼の強さもとてもよく表していて、ますます惚れてしまいました。
この人間不信のどん底に落ち込んでる陽子をも信用させる手腕は、ただならぬものを感じます!!
そして延のコンビ。光のような明るさで暗かった物語の先行きを明るくしてくれました。
月並みですが、延王はかっこいいですよね。
最後、無事景麒を奪還し、壮大な物語の幕が上げられるわけです。
とにかく世界の作りこみ方が面白いですね。
子供の授かり方とか、あとで困らないかな、大丈夫かな、とか思っちゃいました。
設定が非常に細かいだけに、あとで矛盾とか出てこないのかなと思うのですが、
私は頭悪いのでそういうの気付けないんですよね。
ファンタジーを存分に楽しめる体質でしょうね(笑)
ファンタジーってその世界観に慣れるまでが面倒で苦手なんですが、
再読だとそれがなくて、楽しみやすいですね。
学生時代にファンタジーにハマった時期があったので、
その時に読んだやつとか引っ張り出してみようかな??大好きだった「風の大陸」とか。
星は4つ。一気読みできる読みやすさはライトノベルですが、充実感は軽くないですよ。
読み応えありました。読むなら、山田章博さんの挿絵が素敵なホワイトハート文庫がいいですね。