駄文徒然日記

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『謎解きはディナーのあとで』 東川篤哉

色々執事ブームですね。そんな執事ブームに乗ってか、話題のこの作品。
読んでみました~。
 
<内容紹介>(出版社HPより)
執事とお嬢様刑事が、6つの事件を名推理!
ミステリ界に新たなヒーロー誕生! 主人公は、国立署の新米警部である宝生麗子ですが、彼女と事件の話をするうちに真犯人を特定するのは、なんと日本初!?の安楽椅子探偵、執事の影山です。
 彼は、いくつもの企業を擁する世界的に有名な「宝生グループ」、宝生家のお嬢様麗子のお抱え運転手です。本当は、プロの探偵か野球選手になりたかったという影山は、謎を解明しない麗子に時に容赦ない暴言を吐きながら、事件の核心に迫っていきます。
 本格ものの謎解きを満喫でき、ユーモアたっぷりのふたりの掛け合いが楽しい連作ミステリです。

 
もう影山、素敵過ぎます~。
執事なのに、上から目線!
私、慇懃無礼なタイプに弱いので、もろツボでした~。
麗子に吐く台詞がいちいち笑えます。
 
しかーし、私、東川さん好きなのに、読後どこか物足りない…。
キャラも推理も楽しく読んだはずなのに、私的に何が不満だったんだろうと、色々検証してみました。
 
この本は6編からなっているんですが、読み始めてすぐは、なかなかノレなかったんですよね。
それって一話目が地味なせいじゃないかな~?
あれだけキャラが立ってるんだから、事件ももっと大げさなくらいな方が、がっと掴まれるような気がします。
例えば、三話のバラ園の話とかしょっぱなに持ってきたら、死体のシーンとかインパクトあるし、
執事やお嬢様のお話にもふさわしい気がしたんですけどね。
掲載順なので仕方ないと言えば仕方ないんですけど…。
 
あと、麗子が超お嬢様という設定なのに、口調や雰囲気が普通すぎて違和感がありました。
まあ、素性隠して刑事やってるわけだから、あからさまなお嬢様じゃいけないんでしょうし、
あの毒舌執事に対して、突っ込みも入れなきゃいけないから…純粋お嬢様には勤まらないのかな~?
でももっといかにもお嬢様な方が私好みだったのにな。(はい、私の好みの問題です(^^ゞ)
 
そして、東川さんと言えば、ゆるーい雰囲気におバカな会話。
今回6編の短編連作という形だったので、一話一話が短くて、
それが十分に堪能できなかった気がするんですよ~。
もっと麗子と影山のやり取りを見たかったし、風祭と影山ももっと絡んでほしかった!!
いつもの「その話どこまで逸れていくの~?」的なハラハラ感が十分に味わえなかった気がしてちょっと残念。
(東川さんに何を求めてるんだ、私…)
一冊4編収録ぐらいだとよかったのかな?長編にしちゃうと、だれちゃいそうですもんね(^_^;)
 
好きな東川さんゆえに、求めるものが大きくなってごめんなさい~。
でも続編、是非読みたいです!(シリーズ化決定だそうですね。わ~い)
 
謎解き…私には珍しく、推理が当たりました~。(一部ですけどね)
車椅子の謎と「二股~」の謎が分かったんです~。こういうのは嬉しいものですね。
私も少しはミステリ慣れしてきた??
 
星は三つ。表紙のイラスト、楽しくて素敵ですよね。中村さんの絵、好きです。