駄文徒然日記

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宙組 『白昼の稲妻』 和央ようか

BSヅカ視聴日記。
 
タカコさん(和央ようか)主演のお芝居です。
 
荻田先生の演出、好きなんですよね。
登場人物紹介のような役割を果たす、劇的なオープニングが印象的です。
さらに圧巻は、ラストの劇中劇の「オセロー」。
舞台の時代設定を全く無視した、前衛的なお芝居になってます。
生舞台で見られた方は、いきなりの雰囲気の変わりように目が点になったのでは??
そこでは私の大好きな、斉藤恒芳さん(元クライズラー&カンパニー)が音楽を担当されてまして、
「ソロモンの指輪」で見せたような荻田先生×恒さまの美しきコラボレーションが堪能できるわけです。
この場面を楽しむために、予備知識として「オセロー」のあらすじだけでも頭に入れておくといいでしょうね。
(って今頃こんなこと言ってもあれですけど…苦笑)
 
<あらすじ>
 19世紀前半のパリ。劇作を志す青年貴族アルベール・ド・クレールと、かつてフランスを追われた伯爵令嬢ヴィヴィアンヌを軸に、パリの貴族の優雅な、しかし権謀渦巻くサロンと、パリの下町の活気溢れるブールヴァール・デュ・タンプルを舞台に、様々な人間模様を描き、人生の哀歓を浮かび上がらせる。
 
アルベール役のタカコさん、貴族の品がありつつも気さくな感じが、よく似合ってて素敵です。
何と言うか、根っからカッコいい人ですよね(^O^)何しても決まってるというか。
ただ話の筋的に、主演というと物足りない…。
劇中劇のオセロー役で、ようやく主役を張れるって感じですね(笑)
黒い衣装が良く似合ってて素敵なんです、これが(^^)
 
ヴィヴィアンヌ役の花ちゃん(花總まり)、もうこの話の主人公ですよね。
事件の当事者ですからね。
目に涙を浮かべるほどの熱演が凄まじい。
私は個人的に、花ちゃんのお芝居は雪組時代あたりが好きだと思ってたんですが、
このお芝居の花ちゃんは結構好きでした。
花ちゃんも、「オセロー」でお姫様系の白い衣装が素敵でした。
タカコさんとのエンディングが眼福(^^)
 
敵役ランブルーズ役のミズさん(水夏希)。
大好きなので、出るたびに目を奪われてました~。
どことなーく悪い雰囲気を漂わせてるんですよね。
でもその仕草の一つ一つがカッコいい~(>_<)髭も違和感なく似合ってる~。
その憎たらしさがたまらない!とひたすらファンモードで見惚れておりました(^_^;)
この役はトウコさん(安蘭けい)も役替わりで演じたようです。
そっちも見ものだったろうなー。
 
専科からガイチさん(初風緑)。アルベールの友人役です。
いいな~、こういう役。
最初ちょっと軽ーいノリの役で、シリアスな舞台に一息つけるような存在なのですが、
愛するベラへの思いを吐き出す場面などすごくシリアスで、
隠してる本音の顔が見え隠れする時、どきっとさせられました。
劇中劇での歌と芝居で見せる存在感は圧倒的でした。
 
タニさん(大和悠河)、たかが下町の衣装屋なのに、無駄にカッコいい(笑)
そして情報屋の顔も持ってるはずなのですが、全く影っぽさがないんですよね(笑)
で、決して上手なお芝居ではないんですが、目を惹くお芝居をするんですよね。
仕草や目線がカッコよくて、なんか存在感があります。
 
タキさん(出雲綾)とガイチさんの歌は心地いいな~。
歌ってくれるたびに聴き惚れてました。
メインでソロを歌う方たちの歌唱力がちょっと厳しくて、そこが残念でしたので余計に…(^_^;)
 
ランブルーズと一緒に悪事を働く銀行家役に、美郷真也さん。
好きなジェンヌさんなので、重要な役どころなのが嬉しい。
(ソロの歌もあるし!)
 
専科から、アルベールの母役に京三紗さん。
京さん、いつもは一人立場が上だったりするのですが、今回はお友達貴婦人たちに交じってて、
なんかやたら可愛いんですよね(^^)
 
この作品は、とにかく「オセロー」の場面が印象強くて、他のシーンが吹っ飛ぶほどでした。
話は「ハムレット」的で珍しくないんですが、
演出のせいかちょっと実験的な不思議な作品でした。