駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

雪組 『青い鳥を捜して』 轟悠

BSヅカ視聴日記。
 
コムさん(朝海ひかる)トップ時代で、イシちゃん(轟悠)が特出した作品です。
トップさんが二番手扱いになっちゃって、相手役も変わっちゃうんですよね。
ベテランさんとの共演は学ぶことも多いでしょうから、いいことだと思うんですが、
ファンのことを考えたら、大劇場で長期間公演をするのはどうかな、と思うんですけどねぇ。
まあ今更言っても詮ないことなんですが…。
 
石田先生の作品です。もう本当に石田先生らしい作品で…(苦笑)
長所は、飽きさせないストーリー展開。次々と場面が変わっていって、退屈しません。
ただストーリーは、要素が多くて、ちょっと込み入りすぎて、分かりにくいです。
小説じゃないんだから、舞台でそこまで凝った設定は無用なのでは?とも思うんですけどね。
力技で、無理やりまとめてハッピーエンドは宝塚らしくていいのかな(笑)
短所は、下品で、やりすぎるところですね。
観客へのサービスのつもりかもしれませんが、やりすぎちゃって見てる側は引いてしまうという…(^_^;)
 
<内容紹介>
ジェイク・マクノートン轟悠)は、全米シェアトップの下着メーカー「エルグランド」社の御曹
子。徹底した労務管理、経営方針で、父親が興した小さな下着メーカーを大企業に押し上げた辣腕
である。1ヶ月後には「エルグランド」のイメージ・ガールである女優のブレンダ・バートン(白
羽ゆり)との結婚が決まっていた。しかしこの結婚はジェイクが打ち出した自社のイメージ戦略の
一環であり、ブレンダもまた、愛情よりも女優生命の安定とスポンサーを離さんとするがための策略だった…。
 
イシちゃんジェイク。「再会」を彷彿とさせる役ですね。あの時より、コミカル感が落ち着いてますけど。
女役さんと絡ませると、文句なしです(>_<)男役仕草が素晴らしい。
目線とか、立ち位置とか、手のやり方とか、もうぞくぞくっとしてしまいます。
このやりすぎな脚本を、ちゃんと見れる舞台にしてるのは、イシちゃんの演技の賜物だと思います。
暴言をいっぱい吐く役ですが、役をきちんと受け入れて、納得の演技にしてるのはさすがでした。
 
コムさん、ジェイクの弟役フィンセント。かっこいいです。
山男には見えないけど(山岳救助隊だったという役)、弟役がハマってました。
スマートに着こなしてるスーツ姿がお似合いです(^^)
(まるで違和感を感じさせないイシちゃんには敵いませんけど・笑)
そして基本クールを装ってるのに、終盤ちょっと傷ついた顔を見せるとこなんかたまりませんでした~。
コムさんの弟役って、萌えるなー(笑)
 
ジェイクと恋に落ちるケイト役のまーちゃん(舞風りら)…どうしても地味目ですよね(^_^;)
娘2のとなみちゃん(白羽ゆり)をぶっ飛びキャラにしたのはある意味正解かも。
でないと、となみちゃんの方が目立ってしまいかねませんもんね…。
役柄は合ってたかな。一生懸命で憎めない女の子って役どころをきちんと演じてました。
 
女優ブレンダ役のとなみちゃん。「私、女優よ~~」と、もうね、弾けすぎてます。
ある意味、今回一番の石田作品の犠牲者なんですが、それでもかわいかった。
やりきっちゃってますから、イタさもふっ飛んでますね。(そう見えるのは私だけ??)
この舞台を壊しそうで壊さなかった、陰の功労者だと思います(^^)
 
キムさん(音月桂)、フィンセントに恋する女役です。でもなんでこんな役当てたのか不明…(^_^;)
腹筋六個に割れてる空手娘…(-_-)
男役に、男勝りな女役なんて中途半端な役やらせるのは、難しいでしょ~。
ただでさえキムさん、体のラインがごつめなのに(苦笑)ちょっと無理ある感じだったかなー。
コムさんとはあまりお似合いに見えなかったです(>_<)
 
かしげさん(貴城けい)、ブレンダのマネージャー役。真面目で優しくて、ちょっと頼りなさげな役。
なのに、ブレンダの頬についたクリームをなめる仕草にやられてしまいました。
一瞬見せたキザっぷり、反則だー><。
 
ジャングルの中で違法なコピー製品を作っている東洋人役のテルさん(凰稀かなめ)。
「貧しい」という台詞が「え?どちらの方が?」っていうほど、似合ってない(笑)
無駄に輝いている、役とのギャップに笑ってしまいました。
子役で、いじめっ子役のきたろうさん(緒月遠麻)と、
いじめられっ子役のコマさん(沙央くらま)のハマりっぷりにも笑ったなぁ。
似合うとか似合わないとか吹き飛ぶほど、全力で子役やってます!
 
ハマコさん(未来優希)、さすがお芝居上手。いつも目を惹くなぁ。
というか宝塚じゃない芝居の空気を感じるんですよねぇ。未沙のえるさんとかみたいな。
退団は惜しまれるけど、もっと広い世界で活躍されるべき方なのかもしれませんね。
 
邦なつきさんと立ともみさんは、さすがにどっしりとしてて、このおちゃらけた話を、強引に締めてくれます!
特に立さんのナイスなパパぶりはツボでした。ダンディ~(>_<)
 
沢山の役者さんが、いろんな場面であれこれやってくれるので、退屈しない楽しめるお芝居になってます。
ただ石田先生の下品さが気になる人には、眉をひそめる部分が多くありますね。
石田先生、もうちょっと宝塚らしい品を保ちつつ、楽しい舞台にしてくれるといいんだけどな。
そうでないと一度見る分にはいいけど、何度も見ようとは思いづらそうです…(^_^;)