駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

『ファントム・ピークス』 北林一光

私が本を選ぶとき、他の方のブログを見て決めることが多いです。
それ以外だと新聞の広告や書評で気になった本を借りてくるんですが、この本も新聞で見て気になった本です。
それでいて、あらすじはほとんど読んでません(^^ゞ
なるべく真っ白な状態で読みたいので、だいたいの単語を拾って、「面白い」という言葉だけ見て選んでます(^^)
だから読み始めに戸惑うことがよくあります(^_^;)
今回も読み始め「ホラー??」とか思って、ちょっと選本を間違えたかな・・・と思いつつ、
「借りてきたからには苦手なホラーだろうと読む!」と決めて読みました。
 
<内容紹介>(「BOOK」データベースより)
おまえはいったいなんなんだ?なぜここにいる?長野県安曇野。半年前に失踪した妻の頭蓋骨が見つかり、三井周平は絶望していた。しかし、なぜ、あれほど用心深かった妻が、山で遭難し、しかも現場と思われていた場所から、遙かに離れた場所で発見されたのか?…数日後、沢で写真を撮っていた女性が、一瞬目を離した隙に行方不明になる事件が発生。妻の事故との類似点に気づいた周平が捜索を手伝うことになる。しかし、それは、恐怖の連鎖のきっかけにすぎなかった!人間をあざ笑うように、次々と起こる惨劇。山に潜む、かつてない凶悪なモンスターとは―。
 
さてこの本、パニック物と言ったらいいのかな。
ホラーではなかったです。でもちょっとグロかったりしたんですけど(^_^;)
山に潜むものの正体は?というのをメインで読むとちょっと拍子抜けという感じです。
特に私は読みながらクーンツの「ウォッチャーズ」を思い出してしまったので、
余計にそう感じたのかもしれません。

最初からVS○○○で書くわけにはいかなかったのかな?
そうすると最初のおどろおどろしい引きは薄れちゃうかもしれないけど、
あとで判明する、その生物がいた理由とかもっと「おおーっ」と思えたのに。
そういう前振りの仕方が勿体なかったなぁと思いました。
もっと現実感に迫る筋書きにすればもっと怖くて面白くなったかも。
 
それでも続きが気になる流れで書かれているので、読むときは一気に読めました。
細かい引っかかりを無視できれば、楽しめる本だと思います。(といっても内容は惨劇なんですけど…)
不安要素を残すラストもよかったと思います。

物語を構成する要素は面白かったと思うので、
もっとこなれてくれば面白いものが描けそうだなーと思うのですが、
作者さんはもうお亡くなりになられているんですね…。
 
星は三つです。