駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

星組 『二人だけが悪』 麻路さき

BSヅカ視聴日記。

マリコさん(麻路さき)トップの作品です。
しょっぱなからタンゴ、そしてブエノスアイレス、元CIAなどなど、これでもかと正塚作品要素が並びます(笑)
 
<作品紹介>
ブエノスアイレスを舞台に、CIA、武器商人、大使館、警察等を巻き込んだ、大 人の男女の愛と感動のドラマをアルゼンチン・タンゴの哀愁と情熱のリズムに乗せて送る。
 
マリコさんの、タンゴのソロダンスから幕開け。
目深に帽子をかぶって登場するのですが、振りだけで目を奪われました。
ああ、もうこの人立ってるだけでカッコいい!!
というわけで、この芝居、マリコさんだけ追っかけてました…(^_^;)
でもマリコさんしか出てない舞台とも言えます…。
私みたいに、マリコさんだけ見てれば幸せだという人はいいけれど、
こんな、他の人の見せ場があまりに少ない作品を大劇場でやるのはなー…。
これを見て、雪組「マリポーサの花」を思い出しました。
あれも私は、ミズさん(水夏希)とゆみこさん(彩吹真央)を見てるだけで幸せだったけど、
他の役との比重にあまりに偏りがありましたね~。
正塚先生、少人数でやる密なお芝居向きなんだよなぁ。
 
星組さんと言えば、コスチューム物というイメージですが、
マリコさんのスーツ姿の、何でもない仕草がたまらなくかっこよくて、素敵でした。
カッコつけてなくても、カッコいいんですよー。
ただ立ってたり、歩いたりする仕草が、男性そのままですごーいと思いながら見てました。
歌とかちょっと聞き取りにくい台詞回しとか、難点はあるのですけど、
もうこういう、立ってるだけで男の雰囲気が滲み出てる人は、私的には文句なしです><
 
あやかちゃん(白城あやか)も素敵でした。何よりタンゴを踊ってる姿が美しくて!
もっと見たかったなぁ。
ちょっと頑なな感じで、陰のある女性役をきちんと演じてましたねー。
キュートな部分もちゃんと見せてくれて、共感が持てる女性になってました。
この人もいろんな役がやれちゃう人ですからねぇ。
そして歌もダンスも完璧。本当にすごい娘役さんでした。
 
トップコンビは、酸いも甘いも噛み分けたような、大人な恋愛でした。
宝塚的じゃないですねー。
二人が出会って恋して、愛を育んで…っていうのが宝塚の基本プロセスだと思うのですけど、
この二人は、そういうじれったい過程はすっとばして、
人間同士で惹かれているのが大人な感じで魅力的でした。
中でもカフェの場面が好きでした。(湊で飛びこむ場面も印象深かったですけどね)
他愛ない会話を交わす二人の間合いが非常に大人っぽくて、
宝塚っぽい甘さはないんですけど、二人に合ってて素敵でしたねー。
ただ二人いい雰囲気になると、わざと邪魔が入って逸れちゃうんですよね。正塚先生の照れ?
ラブシーンで、男役の人の演技にときめくことは多々あれど、
今回は、照れて動揺するあやかちゃんの演技がやたらリアルで、ドキッとしてしまいました><
 
ぐんちゃん(月影瞳)はアメリカ大使館の書記官。
大人なデキル女性役、頑張ってやってましたねー。
あまりそういうイメージないのに、違和感なかったです。
ある秘密を隠してるのですが、その隠してるという演技を上手に見せてましたね。
この役のぐんちゃん、なかなかよかったです(^^)
 
ノルさん(稔幸)はソ連のスパイ役。出番が少ないです。
キャラは軽いけど、濃いお芝居(笑)
ナチュラルに演じてるマリコさんと対照的で、その対比が面白かったですね。
短い出番ですけど、番手なりの存在感を頑張って出していたと思います。
でもこんなコミカルな役にする必要あったのかなぁ?
この立場ならシリアスでも良かったと思うんですが…。
 
リカちゃん(紫吹淳)は、やっぱ派手なダンスがカッコイイです。
こういうゲリラ役はお似合いですし、リカちゃんの存在感が世界観とも合ってて、
正塚作品とは相性いいなーと改めて思いました。
 
嫌いじゃない作品ですけど、大劇場でやるのはどうかなーと思いました(^_^;)