駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

月組 『グレート・ギャツビー』 瀬奈じゅん

BSヅカ視聴日記。
 
あさこさん(瀬奈じゅん)の2008年の日生劇場公演。
 
あさこさん、かっこいい、かっこいい、かっこいい><
ひたすら見惚れておりましたよ…。もう完璧です(^^)
 
有名作品「グレート・ギャツビー」に触れるのは、これが初めてです。
本も未読で今回初めてどんな話かを知りました。
(いや、宝塚版に脚色されてるでしょうから、原作はまた色々違うのでしょうけど)
 
あさこさんとあいあい(城咲あい)が、安定感抜群で演技できてるから、じっくり楽しむことができました。
面白かったです(^^)最後破滅に向かう悲劇で、好きなタイプの話じゃないんですが、楽しめました。
過去に囚われ、取り戻そうとする男、過去を封じ、未来を向こうとする女。
主人公のジェイにどっぷりはまり、「一緒になってあげなよ~、デイジー」と思うのですが、
あいあいの演技も説得力があるので、つれない態度も責められず、
「デイジーだって悩むよね」と同情してしまい、
なかなか幸せになれない二人の物語を胸を痛めながら追いかけました。
 
あさこさん、影を背負った役が本当にお似合い。
ストーカーのごとき一途な想いを持つ男で、ともすれば暗い粘着系にもなりえる男だと思うのですが、
あさこさん、男役美学がちゃんとある人なので、隙のないカッコよさで、そんな男もかっこよく見せてしまいます。
がっつりハマりこんでみてしまいましたよ~。
普段は理性的にいられるジェイなのに、デイジーを想う歌を歌う時、デイジーと組んで踊るタンゴの時、
情熱を燃やして感情を高ぶらせている姿を見ると、胸がきゅーっとなりました。
 
デイジー役、あいあい。
過去と将来に気持ちが揺れる難しい役だったと思うんですが、上手に演じられていました。
すごく共感しながら見てしまいましたよ。歌もダンスも素敵で、技術レベルが高いですよね。
あさこさんとの息の合い具合も心地よかったな。
 
あひさん(遼河はるひ)、ギャツビー氏の隣に越してきたニック役。物語の進行も務めます。
演技上手とは言い難いけど、人の良さが滲み出て、
誠実な役にハマっていい感じでした(^^)
誠実でありながら、ちょっと天然風なところが、舞台上でいい感じの癒しになってました(^^)
立ち姿が素敵で、出てくるたびに目を惹きました。
 
リュウさん(越乃リュウ)はほんとすごい。
集団で踊っても一人動きが違う。もう、まとう空気が違う。
一つ一つの仕草やセリフに釘付けで、痺れさせていただきました~。
後半は出番が少なくて寂しかったです…。
 
もりえちゃん(青樹泉)、二股かける悪い男・トム役です。
でもなんだかなぁ、もりえちゃんの人の良さが出てるのか、憎めない男になってましたねぇ。
もっとアクドイ感じでも面白かったかもしれません。
ちょっと優柔不断な感じに見えちゃって、もっと男の身勝手さを出しても良かったかなぁと思います。
(でないと女ばかりが身勝手に見える…(^_^;))
 
すーちゃん(憧花ゆりの)、最初すごいメイクで、さらにはすごい癖のある演技で出てきたから、
そんな重要な役だと思ってなかったです(^_^;)
もりえちゃん演じるトムの愛人・マートル役で、物語の破綻のきっかけを作ります。
調子のいい身勝手な女性を、憎めないおバカな可愛さで演じられていました。
 
磯野千尋さん、ひたむきで地味ーな、マートルの亭主役を、切なさを滲ませて演じられていました。
その静かな演技が、最後の場面をさらに印象強くします。いやぁ、いつもとは違う姿で、でもさすが素敵でした。
 
涼城まりなちゃん、リアリストな女性役をさばさばっと演じられていました。
反感買いそうなものすごいことをガンガン言ってのけてるんですけど、
その潔さに思わずうなずかされそうになるほど。きつい女性役を可愛く演じられていて、良かったと思います。
 
小池先生、ドラマティックに盛り上げる演出はさすがだなーと思えます。
雰囲気で押してくる説得力があるというか(^_^;)
ナンバーを壮大に歌い継ぐ「神の眼」の場面なんて、迫力にぞくぞくっときますよね。
でも私が一番印象深かったのは、あさこさんのソロでした。(映像で見たせい??)
一人になるとつい心情を吐露してしまう姿に、たまらなく引きつけられるのでした。
大勢の人間と交わりながらも、心は一人。
そしてデイジーだけを追い求めたジェイ。
そんなジェイをあさこさんは本当に素敵に演じられていました(^^)