駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

花組 『琥珀色の雨にぬれて』 匠ひびき

ヅカBS視聴日記。
 
チャーリー(匠ひびき)のトップ作品。
一作のみのトップで、これがお披露目、そしてサヨナラ公演となりました…。
 
チャーリーはダンスの人で、ショーの時はいっつも注目してたけど、
お芝居はあまり印象に残ってなかったんですよね。
で、トップになってどんなお芝居をするのだろうと見てみたら、なかなか繊細なお芝居をするようですね。
婚約者がいながら別の女性に恋するクロード役を、純粋で生真面目な演技で演じていました。
なんとも煮え切らない感じの男なんですけどね、
チャーリーが演じるとまっすぐで不器用な男になって、ずるい選択も「まあ仕方ないかなー」とも思えました。
やってることは結構ひどいんだけど、責める気持ちがわく前に、
なんか追い詰められたようなチャーリーの表情を見ると、可哀そうに見えてくるんですよねー(^_^;)
(女性陣の方が強そうなせい??)
 
相手役のシャロンは私の好きな娘役さん、みどりちゃん(大鳥れい)。
マヌカン(モデル)役でとっても華やか!
たくさんの男を手玉に取るような女性の役だけれど、説得力のあるゴージャスな雰囲気です。
というか、ゴージャス過ぎて、誰も太刀打ちできないくらいです…(笑)みどりちゃん最強。
 
クロードとは恋のライバル、ジゴロ・ルイ役のオサさん(春野寿美礼)。
余裕の雰囲気が非常に好み。しかし余裕ありすぎ?
いっぱいいっぱいなクロードと、同じ舞台で勝負する感じじゃなかったなぁ。
で、熱っぽさが足りないせいか、シャロンへの愛がいまいち通じにくい…。
そういう役柄ではあるのだけれど、もうちょっと不格好なとこを滲ませても良かったんじゃないかなぁ。
 
クロードの婚約者のフランソワーズ役、あすかちゃん(遠野あすか)。
健気な役で、娘2らしく耐える役です。
彼女が熱演すればするほど、クロードが追い詰められて気の毒に思えてきます(^_^;)
フランソワーズの想いを受けて流せるような余裕が、チャーリーのクロードにはないんですよねぇ…。
 
フランソワーズの兄であり、クロードの親友でもあるミッシェル役のあさこさん(瀬奈じゅん)。
物分かりのいい男です。親友と妹の板挟みの役だから、もっと苦悩してもいいのに、結構あっさり。
もっと話に絡んできてもいいのにーと勿体なく思いました。
 
大人の恋の物語ですね。これといって波がなくて、淡々と進むお話は、
タイトルが似てるせいか、宙組の「薔薇に降る雨」を思い出しました。
どの役も役者さんが丁寧に演じていて、その役にハマって見えるのだけれど、
役同士が絡んでくるとどうしてもちぐはぐ感を感じてしまいました。
お披露目作品と言うことで、そういうのがまだ出来上がってないんでしょうかね?
クロードは恋に思いつめてるけど、その想いが本人の中に渦巻いていて、
シャロンのところまで届いてるように見えない。
シャロンもクロードを受けて変化してるようには見えず、一人で何もかも決めているように見える。
親友と言うクロードとミッシェルの間もどこか他人行儀。
そんな風に一人一人が各々で芝居しているように見えてしまったのです…。
なんでだろ?
というわけで、大人の恋の物語のはずが、そんな成熟した恋愛に見えなかったんですね…。
 
ジゴロの面々が花組のイケメンズが揃ってて楽しめました(^^)
いいなー、豪華な花組
最初にタンゴのダンスシーンがたっぷりあり、チャーリーのダンスが楽しめました。こういう配慮は嬉しいですね。
 
しかし地味な題材で、地味に終わってしまった感じでした…。
う~ん、私はあまり好みではなかったです…。