駄文徒然日記

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『清須会議』 三谷幸喜

清須会議って聞いたことあるけど、どんなだっけ?
信長二男・信雄…のぶお?というレベルの私でございます(笑)
 
そんな私には「清須会議」を、コメディードラマを見る感じで楽しんで理解できる本でした。
現代感覚で話す登場人物たちのモノローグで進められる物語。
イノシシ捕まえて、「コラーゲン鍋」だとか、「バーベキューパーティ」だとか単語が飛び交ってますので、
そういうのがOKな方じゃないとダメですね(^_^;)
歴史物と思って読まない方がいいかも、です。
そういう意味では、先日の「バラガキ」(中場利一)と同じ感じですかね。
 
<内容紹介>
生誕50周年記念「三谷幸喜大感謝祭」のラストを飾る、満を持しての書き下ろし小説、遂に刊行! 信長亡きあとの日本の歴史を左右する五日間の攻防を「現代語訳」で綴る、笑いと驚きとドラマに満ちた、三谷印の傑作時代エンタテインメント!
日本史上初めての会議。「情」をとるか「利」をとるか。
本能寺の変、一代の英雄、織田信長が死んだ。跡目に名乗りを上げたのは、柴田勝家羽柴秀吉。その決着は、清須会議で着けられることになる。二人が想いを寄せるお市の方は、秀吉憎さで勝家につく。浮かれる勝家は、会議での勝利も疑わない。傷心のうえ、会議の前哨戦とも言えるイノシシ狩りでも破れた秀吉は、誰もが驚く奇策を持って会議に臨む。丹羽長秀池田恒興はじめ、会議を取り巻く武将たちの逡巡、お市の方、寧、松姫たちの愛憎。歴史の裏の思惑が、今、明かされる。
 
 
表紙でスマホ持ってるくらい、私よりも先を行く現代感覚の彼ら(笑)
(いや、さすがに作中でスマホは出てきませんけどね(^_^;))
でも、現代調のノリで話すキャラたちは感情移入させやすいです。
信長が本能寺で炎に包まれる中、なぜか冷静に、
光秀に謀反を起こされた理由を「奴の顔のせいだ」なんて言ってんですけど、
ノローグ読んでるとその妙な理屈も分からんでもないなーなんて思えちゃう。
歴史の偉人って言っても人間ですからね(笑)
そんな普通感覚な登場人物たちに妙に愛着を持ちながらの読書でした。
歴史物って主役に敵対する人ってどうしても悪人に描かれがちですけど、
この本では、皆さま愛嬌があっていいですよ(^^)
各々自分勝手な言い分を並べてるんですけど、分からんでもないかな、って感じで(笑)
 
以前、細かいところが色々気になるとテレビで言ってた三谷さんらしく、
会議の流れ具合が、実に納得のいく感じで進んでいくのが面白かったです。
史実と照らし合わせてどうかっていうのは置いておいてね。
そんなゆるーいノリで楽しんで読める本でした。
 
三谷さんが描く三谷流「清須会議」。
興味ある方はまず冒頭を読んでみて、大丈夫そうかどうかお確かめののち、読まれてみてくださいね。