駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

『お友だちからお願いします』 三浦しをん

すんません、本返しちゃってだいぶ経つので、感想が怪しいです…(^^ゞ
でもせっかく読んだんだから、と一応書いてみる…。

この本は、表紙がスカイエマさんだったせいか、
うちの息子(小4)が自分の本と思ったようで先に読みだしちゃいました。
(スカイエマさん、児童書の表紙もよく描かれてるので)
んで、読みだしたら爆笑爆笑。
いや待て、確かに面白いだろうが私が読む前にあまり読み進めるんじゃない!!
だって、しをんさんは…乙女専用のネタも書かれるんだぞー!!と、
息子から本を奪おうとしたけど、なかなか読むのをやめようとしない。
ということで私は、慌てて息子より先に読んで、早々とこの本を返却する羽目になるのです…。

読んだ方はおわかりでしょうけど、
しをんさん自身が「よそゆき仕様」といわれるこの本は、
いつものマニアックな暴走ぶりはなく、子供が読んでもそんなに危険ではない仕様でした(笑)
とはいっても、サンタネタなどちょっとまずいネタもあり(うちの子はまだサンタさんを信じてるので)
当初の予定通り、私は急いで読み終えて即行図書館へ返却したのでした。

新聞や雑誌で掲載されるエッセイだからか、
いつもの無法地帯ぶりはなりを潜め、面白おかしく綴りつつも、
最後はエッセイらしく余韻や含蓄を持って終わらせたりして、いつもとちょっと違う雰囲気でした。
いや、しをんさん自身は変わりないのですけどね(笑)
そういう意味では、いつも通り普段着な様子をさらけ出してくださってました。
(でもこれまでエッセイを読んできた読者としては、
あんちゃんからのプレゼントネタならば、何かオチがあるだろうと期待してしまったりするのだ…)

ちょっと気になったのは、お母様のくだり。
本の雰囲気から、面白く描かれてましたけど、結構シビアな関係なのでは?と勘繰ってしまった…。
一緒に旅行行くくらいですから、そんな問題はないのでしょうけど。
こんなに明るく楽しいエッセイを書かれながらも、
小説では人間の暗い部分もまざまざと描きだす、そのギャップに驚いていたのですが、
しをんさんの作品の、影を作り出す一部をちょっと垣間見た気がしました…。
って、勝手に深読みしすぎですかね(^^ゞ

やっぱしをんさんの書かれる文章が好きで、こういう風に物事を見て捉える人なのだから、
あんな素敵な作品を書くことができるのだなぁ、としみじみ感じ入ったりもしました。
これからも追いかけていきたい作家さんです♪