駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

『播磨灘物語(二)』 司馬遼太郎

全4巻にもなるって、官兵衛の人生てんこ盛りだなぁと思ったら、
この2巻ではそんなにあれこれありません。
(官兵衛本人の活躍はあまり描かれてないんじゃないかな…)
っていうか、この全4巻でも官兵衛の一生をきっちり描くわけではないようですもんね。
まあ、タイトルからし播磨灘のお話なわけですし。
毛利につくか織田につくかで、なかなか方向性が決まらない播磨にて、
織田側の官兵衛や秀吉がうんうん言ってるうちに、2巻が終わってしまいました(笑)

この4冊分って…司馬さんが、とりとめなく思いつくことを
片っ端から書き挙げていった結果なんだろうか、と思ってしまうほどに、寄り道が多いんですよ。
それでも、面白く引きずり込まれるように読めちゃうんですよねー。
司馬さんのような博識な方の語りは、本当に尽きることがなく、
細部細部が非常に論理的で説得力があり、歴史もの読むならまず司馬さんだ、と改めて思わされます。
歴史というのは敵味方のような単純構造ではなく、
様々な糸が複雑な模様を描き出すように紡がれているんですよね。
この本では、信長が天下統一を目指す過程で、播磨灘やその他地域での大名たちの、
様々な思惑や動向が細かく描かれています。
それらを事細かに説明していくことによって、こんな冊数になっちゃったのかな、と思うのでした。
(時系列をすぐ行き来するので、基本知識がない私は、メインストーリーから脱線するエピソード
てんこ盛りに、混乱してしまったりするんですけどね…(^_^;))

漠然とした野望を密かに持ちつつ、調略に奔走する官兵衛をはじめ、
策略のみに熱意を傾ける竹中半兵衛、百姓上がりという弱い立場で四苦八苦する秀吉、
豪胆かつ強か、なのに神経質っぽい信長さま、などなど、
本当にいろんな人物が織りなす戦国模様がとりとめもなく(笑)描かれています。

半兵衛と官兵衛の関係がいいなぁ。さすが兵衛’z(BY戦国鍋TV)。
似た者同士だとお互いに感じ、言葉を交わさずとも通じ合う仲、
半兵衛官兵衛揃ったら、恐れるものは何もないって感じっすね。
この二人を従えるなんて秀吉さんはホント見る目があるわ…。

さてさて、荒木村重の謀反で2巻が終わります。
いよいよ3巻では、官兵衛様大ピンチ、ですかね?

大河もようやく面白くなってきました。
まあ、ところどころ冷めちゃう場面もあるんですが…(^_^;)(光や光の実家とのエピソードは苦手…)
戦のシーンは燃えます。岡田君の乗馬シーンが素敵!!
これから高山右近役で生田君も出てくるし、楽しみだー!!
(キャストと言えば、結構「太平記」とかぶってて密かに喜んでます)
さあ、大河に追いつかれないように頑張って読み進めよう~。