駄文徒然日記

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『ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと巡るさだめ~』 三上延

シリーズ第六弾!
物語もいよいよ佳境、これまで出てきた人がどんどん繋がって…こんがらがってきちゃいましたよ~(^_^;)

<内容紹介>(「BOOK」データベースより)
太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を加えた青年。ビブリア古書堂の二人の前に、彼が再び現れる。今度は依頼者として。違う『晩年』を捜しているという奇妙な依頼。署名ではないのに、太宰自筆と分かる珍しい書きこみがあるらしい。本を追ううちに、二人は驚くべき事実に辿り着く。四十七年前にあった太宰の稀覯本を巡る盗難事件。それには二人の祖父母が関わっていた。過去を再現するかのような奇妙な巡り合わせ。深い謎の先に待つのは偶然か必然か?


私、これまで人物関係より、古書話メインで読んでたからなぁ。
誰と誰がどうこうってほとんど覚えていませんでした(^_^;)
そっか、あの田中さんは、大輔君とはそう言うことでしたか…。忘れてた、忘れてた。

そんないい加減な記憶力の私ですが、作中で親切に説明してくれるので、
そんなに置いてけぼり感を感じることなく読めました。
でも人物関係図を書いたらすごいことになりそうですね…(^_^;)

そして今回の題材は「太宰治」。いいですねー。彼のエピソードはやはり興味惹かれるなぁ。
ひどく両極端な危うさが彼の魅力だと思います。ふり幅広すぎ!
今回は、古書への狂気がピックアップされた巻となりました。
本来、本ごときでここまで?と違和感を強く覚えそうなのですが、
今回は背景が太宰作品なので太宰らしい妙な雰囲気に呑まれて、割とすんなり読めちゃいました(苦笑)
1巻の布石のおかげもあるのでしょうけどね。
まあ、すんなり読めたと言っても、実際こんなことがあったら困りますが(^_^;)
コレクターの方は彼らに共感したりするんでしょうかね?図書館派の私には縁遠い話だなぁ(^^ゞ

恋愛描写では、栞子さんが思ったより積極的で驚きました(笑)大輔君任せにできないからでしょうか?
仕事でぐいぐい行く栞子さん、意外と恋愛面でも主導権握ってるのかな。
それでもじれったい二人は相変わらずで、読みながらこっちが照れてしまいましたよ~。若いっていいなぁ(笑)

この作品では、鎌倉が舞台なのを密かに楽しみにしていて、
今回も腰越駅なんて出てきて、「義経腰越状~~」と興奮しておりました。
おっと、話がそれてすみません(>_<)

このシリーズ、もうそろそろ終わりだそうで、好きなシリーズなので寂しくなってしまいます。
ずーっと苦手な栞子さんのお母さん(-_-)…やはりラスボスとして、最後に立ちはだかるのでしょうね。
このお母さんを相手にして、清々しいラストは望めるのだろうか、
という不安などありますが…最後までちゃんと見届けたいと思います。
ここにきて最初の太宰…とすると、トリを務めるのはどんな本になるのかなぁ?
もっと最初の夏目漱石とか??
そういうのを想像するのも楽しいですね(^^)