駄文徒然日記

移行したばかりです。これから整理していきます。

水夏希さん主演『新版・義経千本桜』を観てきました!

久しぶりに生観劇してまいりました!

ミズさん(水夏希・元宝塚雪組トップ)主演、さらに源平物だなんて、これは見ないわけにはいきません。
ミズさんが義経だなんて、ちょっと意外だけれども、
なんか「星影の人」を彷彿とさせる感じでこれまた素敵でございました。
(沖田役も意外でしたけど、ちゃんとこなしてましたものねぇ)

30-DELUXの舞台はこれが初めてだったんですが、殺陣すごいですねー!
もう爽快感あって、かっこよくて、美しかったです。
流れるように踊るようにくるくる動いて、それでいて一つ一つの決めポーズが美しくてですね、
見てて惚れ惚れしました。
スローモーションの動きを効果的に使っていて、スローモーションからの一気に決め業への流れなど、
映画を見てるような演出は鳥肌ものでした。

ミズさんも殺陣を頑張ってました。
宝塚時代も多少殺陣はあるけど、もう全然次元が違うもの。相当苦労されたのではないかなぁ?
でも美しく華麗に舞っていて、素敵でした。
刀さばきも華麗なんですが、動いてるときの裾裁きや刀を止めたときの仕草が美しかったです。
殺陣の最中に弁慶に「上がってくるなぁっ!!」と一喝する場面など、ぞわっとくるぐらいかっこよかったです。

出演者ではミズさんと、あと静御前役の新垣里沙さん(「元モー娘。かな」程度)しかわからなかったんですが、
元ヒーロー系の方々もいらっしゃったようですね。
弁慶役が馬場良馬さんで、忠信役が佐野岳さんでした。
お二方もイケメンで、殺陣やアクションが相当かっこよかったです。


ではネタバレ込みの感想です。見たくない方はご注意ください。


配役の時点で半分ネタバレの気もしますが、
この「新版・義経千本桜」は義経が実は女だったというお話なんです。
これはもう宝塚女優にはぴったりじゃないですか。
凛々しさと美しさがあり、品がある宝塚の男役は、男装の麗人役がぴたりとはまるんですよね。
ミズさんが本物の男性の中で演じる時の、男とも女ともいえぬ魅力は、この役にぴったりだったと思います。
中でも「なぜついてきたー!」みたいなセリフがあり、まさにオスカル…と思った私。
そして義経が女性らしく振る舞う場面はほとんどないので、
男役・水夏希が抜けないファンとしても相変わらずのミズさんのかっこよさを堪能できました(笑)
それでいて弁慶と見せるわずかなラブシーンは、なんというか禁欲的な魅力に満ちており、
個人的には鼻血ものでした(笑)
このストイックさはミズさんらしくてぴったりじゃないか!!
そしてさりげなく頼朝と弁慶が義経を奪い合う三角関係になった流れに、ひそかに萌えました…。
(頼朝→義経って私好み。逆じゃダメなんです)

とまあ、個人的な好みはさておき(笑)、ミズさんの義経役は、ちゃんと真ん中に立つカリスマ、
所作の美しさがありました。
孤独の影を背負う姿は悲劇のヒーローという一般的な義経のイメージらしさがあり、
それでいて実は女性というミステリアスな要素もある。
そして、実は女性という葛藤から仲間を突き放そうとする冷酷ぶりには、
自らの心を偽ろうとする苦悩が透けて見えるようで、
芝居巧者なミズさんらしくその心情表現は見事だったと思います。
だから、弁慶が義経から冷たくあしらわれようとも、
義経を突き放せないという葛藤にも説得力があるんですが、
最後の恋愛感情に発展するのはちょっと唐突に見えたかな。
恋愛対象になるにはミズさんが凛々しすぎたか?(笑)

女性のかわいらしさという点では新垣さんが素晴らしかったです。
お転婆で気の強い設定の静御前という役で、
かなり暴言吐きまくりでドスを聞かせたセリフも多々あるんですが、もうね何をしてもかわいいんですよ!
どんな身勝手ぶりも全て義経を思う一筋ゆえなんですよね。
それが十分に伝わってくるし、やはりアイドルとして長くやってきた経験が
彼女のかわいさを崩さないんだろうな、と思いました。
ソロで歌う場面もあって素敵でした。
印象的だったのは、最後義経が女性とわかって、
それでもついていくといったセリフに全く違和感がなかったことですね。
それまで彼女の純粋さ(例え方向が間違っていたとしても・笑)が全力で表現されてたからだろうな。

馬場良馬さん演じる弁慶は、白髪でロン毛のイケメン。
これまでにない弁慶だと前説で言っていたけど、散々二次創作ものに触れてきた私としては、
今さらイケメン弁慶は珍しくもなく、その自分の反応に愕然としました。
私の中では、一般的なイメージの弁慶が遠ざかってしまっている~。ああ、かなり腐ってんな、私…。
見た目は白髪ロン毛な弁慶ですが、中身は一般的なイメージの弁慶でしたねぇ。
義経一筋で、熱い男でした。長い槍を持って戦うのですが、その槍さばきが見事!
かっこよかったです(^^)

野岳さんが演じる忠信もかっこよかったです。
あの身軽さは驚きですね。なんて自在に空中を舞うんだ~って動きに惚れ惚れしてました。
狐が化ける偽忠信との二役で、その演じ分けも良かったし、
それをネタにしたコントのような場面にも笑わせてもらいました。(本当にお疲れ様でした)

源氏の面々は一人一人に華がある感じなのに対して、
平家の側は一族の繋がりを表す、情に訴える演技が印象的でした。
そういう作りも源平ファンとしては史実とリンクしてるようでうれしいですね。
個人プレーに走りがちな源氏に比べて、平家一族の結束は固かったですから。
正直、平家は知盛も維盛もあまり私のイメージじゃないキャラ作りになっていたんですが、
(そもそも歌舞伎の知盛が私のイメージじゃない)
どれも楽しい濃いキャラになってて楽しみました。
チャラけてておちゃめな知盛(小笠原健さん)や地味で愚直な維盛(坂元健児さん)なんて新鮮すぎる…。
(唯一、教経(田中精さん)は私のイメージどおり。でも一般的なイメージはもっと荒い感じなんだろうな)
でも真面目な維盛はかわいかったし、ソロの歌には感動でした。
比較的シリアス担当の源氏の面々に比べ、お笑い担当の要素が強かった平家サイドでしたが、
物語の泣き場面担当でもありました。
ほんとチャラけた知盛にも、気の弱そうな維盛にも泣かされましたよー><
いがみの権太(聖也さん)も、軽やかな動きも素晴らしかったですが、嫌な役をラスト見事塗り替えましたねぇ。

語り部、その他(これミソ)役の清水順二さんも変幻自在なトークで、舞台を引っ張っていってくれました。
博多ネタもたくさん入れてくださりとても楽しかったです。
そして決めるとこは決めるのが素敵でしたぁ。欲を言えば、もっとご活躍を見たかったな。
今回はほとんど脇に回ってましたもんね。

福岡公演ということで、特別ゲストで熊本城おもてなし武将隊の方々がいらしてました。
なかなか軽妙な会話のやりとりが面白かったです。今度こそ熊本城に行かなくちゃなぁ。
(ずっと行きたがってるんだけど家族が付き合ってくれない…><)

最後にお見送りのイベントがあり、ミズさんを間近で拝見でき感無量でした><
あの笑顔が生で見れた~。

というわけで、長々となってしまった観劇レポでした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。(って読まれる方いるのかな?)

ふふ、次回の生観劇は…なんと秋に宝塚大劇場へ行く予定です!
北翔さんのお披露目を見に行くぞー!大劇場の観劇は、ほんと十何年ぶり…(^_^;)楽しみ楽しみ。